今シーズンのリバプールは異常な戦績を残している。カラバオカップやFAカップ、チャンピオンズリーグと参戦しているすべての大会で決勝まで駒を進め、プレミアリーグでも最終節までマンチェスター・シティとの優勝争いを演じた。
年末年始には多くの勝ち点を落とし、マンチェスター・シティに独走を許したものの、リーグ後半戦で無類の勝負強さを発揮。最終的には、勝ち点差 “1” まで詰め寄り、前人未到の4冠達成の可能性を叫ばれ続けた。
4冠こそ逃したが、すでに脅威的なシーズンを送っており、多くの称賛に値する。かつてフラムやウィガン、ハル・シティでプレミアリーグを経験したジミー・ブラードは、就任以来リバプールを世界のトップを争えるチームに変えたユルゲン・クロップ監督の手腕を絶賛し、過去30年間で最高の補強であったと語っている。
「本当に一言だけ、ユルゲン・クロップだね。」
「ユルゲン・クロップがあのサッカークラブにもたらしたものは信じられないほど。彼が来る前、リバプールは模索していた。6〜7年前、彼らはまさに今のマンチェスター・ユナイテッドのような状態だった。」
「正直、彼らはユルゲン・クロップに祈りを捧げ、素晴らしい補強になった。リバプールにとって、過去30年間で最高のサインであることは間違いない。彼はゲームを知っていて、リバプール・フットボールクラブの運営方法を知っているんだ。」
PA news agency
ボルシア・ドルトムントを退団した年の10月に、シーズン途中でリバプール指揮官に就任。時間をかけて、チームを作り上げ、徐々に順位を上げていく。その傍らでは、ヨーロッパリーグやチャンピオンズリーグでも強さを発揮し、CLでは2年連続決勝進出。2018-19シーズンには念願のビッグイヤーを手に入れた。
クロップ監督だけの手腕ではないものの、補強戦略における目利きも卓越しており、モハメド・サラーがここまで活躍すると誰が予想したか。他方、フィルジル・ファンダイクやアリソン・ベッカーに多額の資金を投入し、弱点を強みに変えてみせた。
選手だけじゃなく、観客のモチベーションを高める術に長けており、スタジアムを一体化させる。試合に出れない選手たちへのケアも忘れずに、ベンチに座るメンバーたちも試合に出た時には最高のパフォーマンスで起用に応える。
“人たらし” で知られるユルゲン・クロップ監督のリバプールでの旅路は、2026年まで続く。さらに延長される可能性もあるが、まだまだ最高の監督のもとで、最高のチームの躍進は止まらない…