2018年に5000万ポンド(約70億円)とも言われる移籍金で、RBライプツィヒからリバプールに加入したギニア代表MFナビ・ケイタ。昨シーズンまでは度重なる負傷により、本調子でのプレーは数えるほどしかなく、放出候補と報じるメディアも多かった。
今季はその負傷癖を克服し、長期間に渡りコンディションを維持。試合での出番が増えるにつれて、パフォーマンスも上向きになっていき、独特なリズムでのドリブルやスルーパス、ボレーシュートでチームを攻撃を活性化させた。
今シーズンは40試合に出場し、3つの大会でファイナルに駒を進めたリバプールにおいて、貴重な戦力として活躍。2023年まで契約を結ぶ同選手だが、クラブ側は来年以降もアンフィールドでのプレーを希望しており、この夏に動きを見せるようだ。
『The Athletic』によれば、契約満了が迫りつつ、他チームからの関心が届く中、リバプールは契約更新に応じること望んでおり、延長の合意に漕ぎ着けたい構えだ。ジョーダン・ヘンダーソンがフルシーズンを戦い抜けなくなりつつあり、その代わりにスタメン出場できる試合は増えるだろう。
ただし、残り契約期間が1年を切る元RBライプツィヒMFには、ヨーロッパで最もお金を持っているパリ・サンジェルマンが関心を持っている。『Foot Mercato』によれば、ルイス・カンポス新SD(スポーティング・ディレクター)が、昨年加わった元リバプールMFジョルジニオ・ワイナルドゥムの代わりに獲得を目指している。
バルセロナ移籍が確実視されていた最中、パリ・サンジェルマンが強奪した形でフランスに新天地を求めたオランダ代表ミッドフィルダー。マウリシオ・ポチェッティーノ監督のもとで絶対的な存在になりきれず、この冬にも放出の噂が挙がるほど。直近ではオランダ代表選考から漏れており、存在感が薄くなってきている。
レアル・マドリード移籍が近づいていたフランス代表FWキリアン・エムバペとの巨額な契約を結んだパリ・サンジェルマンは、チャンピオンズリーグを制覇するためにも、さらなる補強を敢行を予定しており、その候補のひとりがリバプールMFナビ・ケイタだ。
シーズン終盤にはベンチ外が続いた元イングランド代表MFアレックス・オックスレイド=チェンバレンが退団濃厚で、ジェームズ・ミルナーとは依然として契約合意に辿り着けていない。ヘンダーソンやチアゴ・アルカンタラも30歳を超えており、世代交代は直近の課題となっている。
そんな状況下で、ギニア代表ミッドフィルダーも失うとなれば、本格的にまとまった金額を投じて、トッププレーヤーを補強しなければならず、同選手の兄貴分で今夏での退団を希望しているセネガル代表FWサディオ・マネとともに、チームの再編成が避けれない事態に追い込まれるかもしれない。
近年は若手への投資を積極的に行い、将来に向けたチーム作りを実践してきたリバプール。もしかすると、今年の夏は即戦力獲得に尽力するだけの期間になる可能性を秘めている…