10代から進化を続け、いまや世界でも有数なサイドバックに成長を遂げたイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルド。自慢のキック精度に加えて、今季は見た目にも分かるほどに肉体強化に臨み、弱みでもあったディフェンス面は大幅に改善させた。
成長が止まることのない同サイドバックの影響を受け、リバプールでバックアップを務めていたウェールズ代表DFネコ・ウィリアムズのプレー時間が制限されていた。試合出場を嘱望していた同選手は昨夏にも退団が噂されたが、シーズン前半戦はリバプールで過ごした。
しかし、出場時間は増えず、この冬にはレギュラーとしてプレーできるフラムに半年間のレンタル移籍で加入。直後から右サイドバックのスタメンに抜擢され、チャンピオンシップで14試合2ゴール2アシストを記録。来季からのプレミアリーグ昇格に大きく貢献した。
この夏には、完全移籍でのフラム加入が濃厚だ。まだ動きはないものの、フラムが関心を示しているのは事実。移籍が成立するかは、リバプールが求める金額を支払える、もしくは支払う準備があるかどうかにかかっている。
ネコ・ウィリアムと同じように、若くからリバプール・アカデミーで過ごし、20歳を超えたくらいでレンタル移籍を経験したウェールズ代表FWハリー・ウィルソン。今シーズンの後半をフラムでともに戦い、同郷のディフェンダーと右サイドを支配していた。
似ているキャリアや境遇を経験してきたハリー・ウィルソンは、自らの過去を照らし合わせて、20代前半にはプレー時間が欲しくなると主張。フラムでのネコ・ウィリアムのパフォーマンスを絶賛しつつ、来季にふたたびチームメイトになれるといいね!と期待を込めた。
「ネコ・ウィリアムズはシーズン途中に選択肢を持っていて、フラムで試合に出ることを選んだ。彼とは事前に話していたよ。」
「1月に加入してからは、まるで1年間そこにいたかのような感じで、フラムのプレースタイルは彼に見事にフィットした。彼は本当によくやっていて、何度かアシストもしたし、ゴールもいくつか決めたし、たくさんの出場機会を得た。」
「ネコ・ウィリアムズは、僕が初めてハル・シティにレンタル移籍したときと同じような年齢で、20~21歳という年齢では、トップチームでプレーすることが必要だと感じる時期なんだ。リバプールでは、世界最高の右サイドバックから学ぶことができたが、出場機会を得なければならないときが来た。」
「ウェールズ代表では、誰もがそれを見ることができる。(代表での)彼のパフォーマンスを見れば、それが彼の世界を良くしていることがわかる。そして、分からないけど、来シーズンは(フラムに)戻ってくるかもしれないね。」
Liverpool Echo
スコットランドU-21代表DFカルヴィン・ラムゼイ獲得に迫っているリバプールだけに、ウェールズ代表DFの退団はほぼ確実。あとは、要求額にマッチするクラブが現れるかどうか。同じくプレミアリーグ昇格を決めたノッティンガム・フォレストも興味を示すなど、移籍先候補には事欠かない。
カタールW杯にもウェールズ代表の一員として出場が見込まれるネコ・ウィリアムズは、来シーズンどのクラブでプレーしているのだろうか…?