2016年にサウサンプトンからリバプールに加入して以来、モハメド・サラーやロベルト・フィルミーノらとともに世界屈指のフロントスリーを形成。クラブでは通算269試合120得点48アシストを記録し、貴重なゴールを数々奪い続けてきた。
ディオゴ・ジョッタやルイス・ディアスら20代中盤のフォワードが加入してもなお、スタメンの座を維持。昨シーズンの後半戦には、センターフォワードとして起用されることも増え、30歳になった現在もプレーの幅を広げた。
しかし、チャンピオンズリーグ後に今夏限りでのリバプール退団が報じられ、バイエルン・ミュンヘン移籍が濃厚に。そして、両クラブは移籍金で合意し、セネガル代表FWサディオ・マネは個人契約を結び、メディカルチェックを終えて、正式にドイツ王者の一員となった。
セネガル代表のエースは、代理人からバイエルンの関心を伝えられた当時を振り返り、すぐさまドイツ王者でプレーする姿が頭をよぎるほど。移籍先として適切なクラブであり、2023年まで契約を残す中で、今年の夏が移籍をするベストなタイミングだったと、決断の経緯を明かしている。
「代理人からバイエルン・ミュンヘンが興味を持っていると聞いたとき、すぐに興奮したんだ。一瞬でそこでの自分の姿が見えた。僕にとって、正しいクラブであり、正しいタイミングだった。」
「バイエルンは世界でも有数のビッグクラブであり、チームは常にタイトル争いを繰り広げている。だから僕にとって、ここに来ることはとても良いアイデアだったし、正しい決断だった。」
「代理人からは、他のクラブから問い合わせがあったことを聞いていた。それはビジネスの一種だね。でも、バイエルンが計画を提示してくれたとき、すぐに良い感触を得た。バイエルンのプランの中に、自分がいることがわかったんだ。」
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リバプールにとっては、チャンピオンズリーグやプレミアリーグ制覇に貢献してきた得点源を失うのは、精神的にも戦力的にも苦しい。ウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェスを獲得したものの、どこまで活躍できるかは誰にも分からない。
とはいえ、年齢が30歳を超えており、世代交代は避けられなかった。サラーやフィルミーノらも同様に、加齢による衰えはどんな選手にも訪れる。まだ数シーズンはトップレベルでプレーできそうでもあるが、新世代に引導を渡す時期が早まっただけとも言える。
バイエルンではポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキに代わるストライカーとしての役割が期待される。ブンデスリーガでも数々のゴールを奪い、チャンピオンズリーグでふたたび対戦する展開になれば激アツ。
リバプールは一方で、ルイス・ディアスやディオゴ・ジョッタ、ダルウィン・ヌニェスを中心に、新たなフロントスリーを作り上げなければならない。ファビオ・カルヴァーリョやハーヴェイ・エリオットも食い込んでくる可能性もあるが、旧フロントスリーのような世界でも指折りの攻撃陣に覚醒を遂げるだろうか…?