2020-21シーズンを最後に、リバプールを去ったオランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥム。シーズンを通して交渉を進めたものの、条件面で合意に至らず、ユルゲン・クロップ監督ら首脳陣が残留を望むも契約満了により退団が決定していた。
当時元オランダ代表監督を務めたロナルド・クーマン監督が率いていたバルセロナ移籍が確実視されていて、交渉も最終局面まで進んでいた。しかし、そこにパリ・サンジェルマンがさらなる高給を提げて争奪戦に割って入り、マウリシオ・ポチェッティーノ監督の説得もあり、新天地をパリに求めた。
リオネル・メッシやジャンルイジ・ドンナルンマらとともに大きな期待を胸にフランスの絶対的な王者に加入したオランダ代表MFは、開幕から数試合こそスタメンで出場を果たしたが、徐々に序列を落としていき、リーグ・アン31試合出場のうち13試合が途中出場と激しいポジション争いに敗れている。
この冬にもプレミアリーグ復帰が取り沙汰されていた同ミッドフィルダーだが、半年間はフランスでの競争を選択。それでも、状況は変わらずに、今夏の移籍市場でもふたたびプレミアリーグ帰還が大きく報じられている。
『90min』によれば、昨シーズンはまさかの降格争いに巻き込まれたエバートンが、ファビアン・デルフ退団とドニー・ファン・デ・ベークのレンタル期間終了に伴い手薄になる中盤の戦力アップを図るため、元リバプールMFに関心を寄せているようだ。
レスター・シティやウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ、ウェストハムらも興味を示しており、イタリアやドイツ、スペインと他のリーグからも熱視線を注がれており、移籍先には事欠かない。所属するパリ・サンジェルマンも放出を容認する姿勢を見せており、今夏中にも新たなクラブ加入が現実味を帯びてきている。
リバプールでは、クロップ監督の代名詞ゲーゲン・プレスに見事に適応し、無尽蔵のスタミナでピッチ全体を走り回った。アンフィールドで通算237試合22得点16アシストを決めており、フロントスリーとの絡みでも絶妙な連携を見せた。
当時はオランダ代表でも貴重な得点源となっており、まるで毎試合でゴールネットを揺らしているのではと疑いたくなるほどにゴール前でのフィニッシュワークは精度抜群だった。
リバプールが関心を示すとの報道も出回ったが、信憑性の高いジャーナリストたちが否定しており、アンフィールド帰還はなさそう。パリで苦悩する31歳ミッドフィルダーは、慣れ親しんだイングランド復帰を果たすことはあるのだろうか…?