昨シーズンのチャンピオンズリーグ後に、移籍をクラブに申し入れたと言われるセネガル代表FWサディオ・マネ。リーグカップやFAカップを優勝し、プレミアリーグでも2位に付け、CLでも準優勝までチームを導いた功労者の移籍志願は、サポーターを動揺させた。
無事に希望通り、ドイツの強豪バイエルン・ミュンヘン移籍を果たし、新たな国・新たなクラブで再出発を図る。勝ち得る大会をすべて勝ち取っただけに、新たなチャレンジを求めていたという噂の他に、リバプールが支払えない給与を要求していたとも報じられた移籍劇。
新天地ではトップクラスの給与を受け取るとも言われており、それが事実だとすれば、リバプールが支払っていた給与よりも3倍近い年俸を得ることになる。『The Mirror』によれば、バイエルンでは週給36万ポンド(約5040万円)を受け取る一方で、リバプールでは10万ポンド(約1400万円)だったようだ。
しかし、こうした報道に猛反発する人物がいる。サディオ・マネのPRエージェントを務めるバカリー・シセ氏は、TV5MONDEに出演した際に、セネガル代表フォワードがお金のために移籍したというのは馬鹿げており、リバプールでも報道より多くの金額をもらっていたと証言している。
「それらは誤った噂だ。我々はそのような話をしたくはなかった。サディオ・マネのような選手が、人々が話しているような給料をもらっているはずがない。流れている数字は完全に間違っている。」
「サディオ・マネはサウサンプトンからリバプールに移籍したとき、すでにそれ以上の収入を得ていたんだ。彼は2018年に契約を延長し、その年俸はメディアで出回っている数字よりもずっと高かった。」
「彼は適切な時期に適切なクラブを選んだと思う。」
「彼はリバプールで全てを勝ち取り、他の場所で新たな挑戦を求めるべき時だった。バイエルン・ミュンヘンのプロジェクトはとても魅力的だった。」
あくまで主張であり、事実がどうかはわからない。センシティブな話題であり、本当の金額が世に出回ることはない。まして、契約に付帯する条件やボーナスもあり、一概に給与だけを見てしまうと金額が合わなくなってしまう。
とはいえ、リバプール時代には稼げなかった給与であることは可能性が高く、お金のためだけに移籍を希望したと書かれてしまってもしょうがない部分もある。個人的には、給与だけではないが、ひとつの要因として入っていても不思議はない、と思っている。
ただし、バイエルン移籍を選択したからといって、これまでの貢献がチャラになるわけではない。感謝を述べるサポーターも多く、もしも来シーズン、チャンピオンズリーグの舞台でバイエルンがアンフィールドを訪れても、ブーイングは怒らないはずだ。
マンチェスター・シティに移籍したラヒーム・スターリングや、チェルシーに移籍フェルナンド・トーレスも、もう少し紳士的に移籍を希望すれば、あそこまでのブーイングを受けることはなかったのかもしれない…