昨シーズンはリバプールで第2GKに定着し、カラバオカップでは自ら最後のキッカーを務め、同カップ制覇に貢献したアイルランド代表GKクィービーン・ケレハー。落ち着いたプレーぶりは守備陣にも安心を与え、プレッシャーをかけられても正確なパス出しで、最後尾からリズムをもたらす。
ブラジル代表GKアリソン・ベッカーの偉大な存在は大きすぎて、レギュラーを掴むには至っていないが、他のプレミアリーグのクラブであればスタメンでも問題ないほどの能力を有している。
しかし、新シーズンに向けたプレシーズンで同GKの姿を見ることはなかった。アジアツアーやオーストリアでのキャンプではスペイン人GKアドリアンがゴールマウスを守り、コミュニティ・シールドも正GKとして、勝利に貢献した。
新たなシーズンに出遅れたアイルランド代表GKだが、復帰に向けて調整中。リバプールを率いるユルゲン・クロップ監督は先日、ネーションリーグでの代表戦が悪影響を及ぼしたかと捉えられるコメントを残しており、そのときの対応の “まずさ” を皮肉った。
「クィービーン・ケレハーは国際試合の後、何かを感じたようで、そこのメディカル部門は皆、彼に大丈夫、休暇の後は良くなると伝えた。」
「彼は帰ってきて最初のトレーニングで、違和感を覚えた。我々はそれをチェックし、良くないと判断した。」
このコメントに反発したのは、アイルランド代表を率いるステファン・ケニー監督。コメント自体には驚いたと正直な気持ちを吐露した一方で、控えGKマーク・トラヴァースに対しての信頼を語り、負傷を知っていれば起用しなかったと明言した。
「驚いたと言わざるを得ない。」
「正直なところ、彼が怪我をしているとは知らなかった。もし彼が負傷していたなら、トレーニングに参加しないか、参加させたりしなかったよ。マーク・トラヴァースはトレーニング・キャンプで非常に出来が良く、また一段と成長したように見えたので、私は安心して彼を起用しただろう。」
「もし、クィービーン・ケレハーの調子が悪かったら、自信を持ってマーク・トラヴァースを選んでいたでしょう。あれを見て、私は驚きました。」
それぞれの主張が異なるため、どちらが真実かはわからない。確定しているのは、現時点でクィービーン・ケレハーが負傷離脱していること。早くフルトレーニングに復帰、カップ戦が中心になるだろうが、ピッチでゴールマウスを守る姿を見たいところだ…