過去数シーズンで世界的なサイドバックに成長したリバプールDFトレント・アレクサンダー=アーノルド。昨シーズンからは体つきも変貌を遂げ、1対1などのディフェンスでも粘り強さを身につけた。
それでも、イングランド代表DFの守備に対しての批判は絶えない。攻撃における能力が高すぎるが故、その比較としてディフェンスの脆さが目立つのは仕方ないが、毎シーズンのように改善している印象も強く、それ以上にチャンスメイクはチームに貢献している。
ただし、フラムとのプレミアリーグ開幕節は全体的にパフォーマンスがよろしくなかった。前線に上がった際の動きも絶好調とは言えず、後ろから詰め寄る相手に簡単にボールを奪われるなど、集中できていない場面も多々あった。
チームもフラムの出足を上回るパフォーマンスを披露できずに、引き分けに終わった。かつてチェルシーに所属し、フランス代表としてもプレーしたDFフランク・ルブーフはフラム戦での出来に苦言を呈し、1点目を奪われたシーンで何がしたかったのか理解できないと言い放った。
「我々は声明を出さなければならない、と思っている。トレント・アレクサンダー=アーノルドは、ボールを持っているときは本当にファンタスティックだが、守備をしなければならないときは本当にお粗末だ。それが現実であり、言われても仕方がない。」
「アレクサンダル・ミトロヴィッチの走りを少し遅らせるだけで、ボールを奪うことはできなかっただろう。(アレクサンダル・)ミトロヴィッチが後ろにいることを知りながら、体を下に向けてヘディングを許した。」
「そんなのおかしい。あの件に関して、彼が何をしたかったのか説明できるのは、彼だけかもしれない。」
ESPN
チャンピオンシップで圧倒的な得点力で優勝し、プレミアリーグ開幕戦にテンションが上がりきったフラムの選手やスタジアムに飲まれたリバプール。トレント・アレクサンダー=アーノルドもそのひとりで、本来のサッカーを展開できずに、勝負強さも鳴りを潜めた。
苦しい試合展開にも関わらず、引き分けに持ち込んだとも言える。次節クリスタルパレスとのホーム開幕戦ではフラム戦でのプレーから立ち直り、リバプールらしいサッカーで初勝利を手に入れることを期待したい…