世界で最も優勝するのが難しいリーグでもあるプレミアリーグ。マンチェスター・シティやリバプール、チェルシー、トッテナム・ホットスパー、アーセナルら名だたるメガクラブが凌ぎを削り、チーム力を強固なものとするため、各チームは新戦力に大金を費やし毎年競争力が高まっている。
セネガル代表FWサディオ・マネが去ったリバプールも、今夏の移籍市場では多くの資金を投入し、ベンフィカからウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェスをクラブ史上最高額で獲得。すでにコミュニティ・シールドやプレミアリーグ開幕節で得点感覚の鋭さを披露している。
リバプールはフォワード陣のさらなる強化、ならびに世代交代に踏み切る可能性がある。ビジャレアルに所属するスペイン代表FWジェレミ・ピノに関心を抱いており、所属クラブと2027年まで契約を結ぶ若き才能の獲得に動き出すと、スペイン紙『Marca』が伝えている。
同フォワードには契約解除条項が設けられており、その金額は8000万ユーロ(約104億円)。契約期間が長いだけに解除金も法外だが、リバプール以外にもアーセナルやチェルシーが同選手の動向に注視しており、争奪戦が今後展開されるかもしれない。
2019年にビジャレアルに加入して以来、ジェレミ・ピノはウィンガーとしてその才能を示し続けている。小柄ながらも、高い俊敏性や縦へのスピード、鋭いドリブル突破などサイドを抉る選手として必要な要素を兼ね備えており、昨シーズンは40試合7ゴール4アシストを記録。
リバプールに加わってくれれば、フォワードの陣容はさらに強化されることは間違いなく、年齢が19歳と長期的な視点でチームに貢献してくれるだろう。しかし、リバプールが同選手に本腰を入れる確率は限りなく低い。
移籍金は言わずもがな、ハーヴェイ・エリオットやカイデ・ゴードンら将来が嘱望される若きウィンガーが台頭しており、優先度は低い。右ウイングのレギュラー、エジプト代表FWモハメド・サラーも契約延長に合意し、大金を投じるべきポジションとは言えない。
今夏の補強は終わり、来夏はジュード・ベリンガムを筆頭に未来を担うミッドフィルダーに多額の移籍金を投じる見込み。イングランド代表MFを逃したとしても、別のミッドフィルダー獲得に動くと予想され、スペイン代表FWに回す費用はない。
いずれにしても、その才能は誰の目にも明らか。スペインを代表する若きウィンガーは、来夏以降でイングランド上陸を果たす可能性はあるのだろうか…?