前節ボーンマス戦では9得点と圧倒的な得点力で相手チームを粉砕したリバプールだが、今節ニューカッスル戦では開幕戦から続く不安定さを露呈。うまく抜け出されて先制され、ギリギリでオフサイドになったが、簡単に幻の2点目も奪われた。
試合を支配しながらも効果的な攻撃に繋げられなかった前半だが、後半にはディフェンスラインの裏を使い出し、サイドからのクロスに頼らないアタックで、61分には裏に抜け出したモハメド・サラーのパスに合わせたロベルト・フィルミーノが2戦連発弾で同点に追いつく。
今季はここからが勝負。フラム戦やクリスタル・パレス戦でも同点に追いついた後に勝ちきれず、引き分けに終わっていたものの、この試合ではなにかが違った。バタバタとピッチに倒れ、時間を使いまくるニューカッスルにイライラしながらも、アディショナルタイムに歓喜の瞬間が訪れた。
普段はコーナーキックで上がらないジョー・ゴメスが頭ですらすと、モハメド・サラーもヘディングで粘り、ボールは近くにいたファビオ・カルヴァーリョの目の前に。相手GKやディフェンダーも近くにおり難しいシュートだったが、ゴールの上に突き刺し、劇的な逆転ゴールを挙げた。
試合後に、余韻が冷めやらないピッチでインタビューを受けたポルトガルU-21代表MFは、サポーターの存在が逆転劇を生んだと称えつつ、今回の勝利でチームとしてもさらなる白星を積み重ねていけると口にしている。
「ちょうどいい場所にいて、幸運にも僕のところに落ちてきたんだ。」
「周りを見て!このファンたちに他に何を求められる?彼らは僕らを前進させてくれたんだ。ここにいるのは本当に素晴らしいことだ。」
「僕たちには “ただ突き進む” というDNAがあり、今日もファンに助けられた。彼らがいなければ、このようなことはできなかっただろうから、心から感謝したい。」
「僕たちはゲームプランに忠実で、前進し続け、プッシュし続け、最終的にゴールを奪い、ふさわしい勝ち点 “3” を手にした。」
「この結果を糧にしたい。前節の結果もそうだし、これからもっともっと積み重ねていけると思う。そして、もっと多くの勝利を手にすることができるだろう。」
今シーズンは先制されてから、同点弾しか奪えずに勝ち点を分け合う試合も多く、消化不良な試合展開が続いていた。しかし、この試合では初めて先制点をひっくり返して、勝ち点 “3” を得た。
試合内容は悪くとも勝ち星を重ねてきた最近のリバプール。今回の逆転劇で本来の強さを取り戻し、調子の良いアーセナルやマンチェスター・シティを猛追してくれることだろう。もっと言えば、先制点を奪われないのが理想ではあるが…