本来とは異なり、冬に開催となるカタールW杯を控えたサッカー界は日程調整や前倒しを余儀なくされている。ただでさえ過密日程が続くプレミアリーグでもその影響からか、調子を崩すビッグクラブが目立つ。
チェルシーやウェストハム、レスター・シティらいつもなら上位にいるはずのチームが苦戦を強いられており、リバプールもそのクラブの一つになってしまっている。負傷者の多さから満足にローテーションを組めず、ミッドフィルダーの高齢化も重なり、強さを見せ付ける試合を出来ていない。
リバプールで絶対的な右サイドバックとして君臨するイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドも、いつもとは違うシーズンの始まりに戸惑いを覚えているようで、その大変さを吐露している。
「個人的には、もうすぐだと思う。」
「本来は8月の週末に3〜4試合があり、それから国際試合があり、チャンピオンズリーグが始まり、また国際試合があり…と、従来のシーズンの始まり方と違うから大変だよ。」
「シーズンの前半は、4週間を3つのブロックに分けて、その間に国際試合があり、そのたびに少しずつ良いサッカーができるようになると考えている。」
「一方で、いまは最初から深いところに入っていくようなものだ。」
Red Bull
フラムとの開幕戦から調子が上向かないリバプール。ボーンマス戦を除き、快勝の試合はなく、ニューカッスル戦やアヤックス戦もギリギリで勝利を手に入れた。
マンチェスター・ユナイテッド戦では屈辱の敗戦を喫し、チャンピオンズリーグの開幕となったナポリ戦でもまさかの4失点で黒星。得点が出来ないフォワード陣以上に深刻化しているのが、毎試合のように先制点を献上している守備陣。
中でも、攻撃でそれほどまでの効果を発揮できていないイングランド代表サイドバックは、その対応の甘さやインテンシティの欠落を批判されることもしばしば。同選手も屈辱的な試合であったと振り返り、チーム全体として自分たちを見つめ直す時間を設けたと明かしている。
「結果は当然のものだった。でも、自分たちのプレーは、ピッチの上で正しいとは思えなかった。」
「あの後、自分たちを見つめ直す必要があった。屈辱的な一戦だった。」
「ミーティングを重ね、トレーニングで(クロップ監督が)強調したのは、僕たちのシステム。どのようにプレーすべきか、どこにいるべきか、ボールの動き、コンパクトになること、しっかり守ること、などだね。」
「ナポリ戦後は初心に戻り、ふたたび自分たちのサッカーを取り戻す必要があることを確認した。」
Red Bull
シーズンも徐々に中盤に差し掛かり、これまで怪我で離脱していた選手たちが多く戻ってくる。ディオゴ・ジョッタやチアゴ・アルカンタラらの復帰はアヤックス戦でも好材料となっており、トレント・アレクサンダー=アーノルド含めリバプールとして順位を駆け上がってくれるはずだ…