今シーズンのリバプールは元気がない。プレシーズンから怪我人が続出し、その影響でプレミアリーグ序盤戦を苦戦したかに思われたが、どうやらそれだけではない。全体的に動きが鈍く、攻撃においても、守備においても本来の姿を見せる試合は数少ない。
中でも、問題点として議論されるのが先制点。毎試合のようにリバプールは先制点を許しており、ほとんどの時間帯で同点に追いつくためのサッカーを余儀なくされている。加えて、攻撃陣が同点弾を決めても、簡単に失点を奪われて引き分けに持ち込まれる展開も多い。
批判の的は、もともとディフェンスで非難を受けることも多かったイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルド。ところが、守備的MFファビーニョやオランダ代表DFフィルジル・ファンダイクも本調子ではなく、相手の侵入を許すシーンも目立つ。
バイエルン・ミュンヘンやマンチェスター・ユナイテッドで活躍し、イングランド代表でも42試合に出場した経験を持つMFオーウェン・ハーグリーヴスは、同国代表の後輩DFだけが守備の脆さの原因ではなく、全員でその責任を追うべきだと主張している。
「ユルゲン・クロップ…彼が早く直さなければならないことの “ひとつ” は、早い時間帯に失点してしまうことだ。」
「わずかな隙がある。トレント・アレクサンダー=アーノルドが批判されるのは知っている。でも、その責任はみんなにある。トレントは別のアタッカーを起用したことで、違うプレーをしたいのだろう。」
「でも、そのせいで失点している。ソフトなゴールだ。1点差、2点差、それが積み重なって、彼らはほぼ毎試合でそれをやっているんだよ。」
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センターバックやサイドバックだけではなく、中盤の年齢が高まっていることも影響しており、ジョーダン・ヘンダーソンやジェームズ・ミルナーらミッドフィルダーとして強烈なプレッシングを担当してきた選手たちには明らかな衰えが見てとれる。
イングランド代表DFも決して褒められる守備をしているわけではない。しかし、チーム全体的に停滞が著しく、守備への戻りも遅い。あくまで、これまでも守備に不安が残っていたトレント・アレクサンダー=アーノルドがやり玉にあげられた格好だ…