いまでは日本人選手だらけになったシント=トロイデンから、2010年にサンダーランドに移籍したベルギー代表GKシモン・ミニョレ。シュートストップで評価を高め続け、2013年の夏にはブレンダン・ロジャーズ監督が率いていたリバプールにステップアップを果たした。
指揮官からの信頼は厚く、スタメンの座を掴み取った元サンダーランドGKは、アンフィールドでは通算204試合でゴールマウスを守った。2015年にはドイツからユルゲン・クロップ監督が就任すると、同国からドイツU-21代表GKロリス・カリウスを獲得し、ポジション争いが過熱。
見事なストップで得点を防ぐシーンもあったが、コーナーキックなどの処理の甘さや軽率なミスが目立ったシモン・ミニョレ。当時はマインツで正守護神を務め、ポテンシャルの高いGKとして評価を高めていた若きGKロリス・カリウスを併用する形で、ドイツ人指揮官は起用する。
徐々に若きドイツ人GKの出場機会が増えていった印象があるが、ローテーションに対して、34歳になったいまも母国クラブ・ブルッヘで活躍するGKは不満を抱いていたことを明かし、ゴールキーパーの起用方法ではないと非難している。
「確かに、僕は(ローテーションが)好きではなかった。」
「僕らにとっては、多くの試合に出場して、その都度準備を整えていく方がいいんだ。毎週試合に出られなくなると、リズムが崩れてしまう。」
「理想的だとは思わない。リバプールでユルゲン・クロップ監督やロリス・カリウスと一緒にいた時に経験したことだね。ある週はプレーして、別の週はプレーしない。それはうまくいかない。」
De Morgen
カリウスも結果的にはチャンピオンズリーグ決勝のミスでキャリアが下降線に。ミニョレもまたクロップ監督からは全幅の信頼を与えられることなく、世界的な水準の能力を持つブラジル代表GKアリソン・ベッカーに取って代わられた。
2019年にアンフィールドを去り、母国に戻った同ゴールキーパーだが、現在のクラブでは先発の座を確保。これまでにすでに157試合でゴールマウスを守っており、求めていたような起用で充実した生活を過ごしている。
チャンピオンズリーグではすでにグループステージ突破を決めており、どこかのタイミングでリバプールと対戦する機会があれば興味深い凱旋になりそうだ…