今シーズンは昨季の好調ぶりが嘘のように、プレミアリーグ開幕から不調が続くリバプール。怪我人の多さに悩まされ続けたクラブにおいて、ユルゲン・クロップ監督はフォーメーションの変更などで本来の強さを取り戻そうと必死だ。
最悪な状態の時期は抜け出したようにも見えるが、マンチェスター・シティやトッテナムに勝利する一方で、ノッティンガム・フォレストやリーズ・ユナイテッドに負けるような不安定な戦いぶりは避けなければならない。
怪我人だけでなく、昨シーズンには4冠を逃した精神的な疲れ、さらには体力的な疲れが取れていないといった様々な要因が考えうるが、かつてリバプールで活躍した元イングランド代表FWロビー・ファウラーは選手層や勢いの無さに理由を求めているようだ。
「それが要因だと思う。彼らは優勝に近かったけど、遠かったんだ。」
「昨年はより大きなチームがあり、勢いに基づいていたが、今年はそれが欠けている。」
「彼らはクロップ監督が望むような11人でプレーできず、まさにスロースタートだった。リバプールは勢いに乗っているときがベストだが、今の彼らにはそれがないが、彼らは取り戻すだろう。」
Off The Ball
ミッドフィルダーやディフェンダー陣の怪我人が戻ってきたと思った矢先に、ディオゴ・ジョッタやルイス・ディアスら前線の選手が立て続けに離脱。ダルウィン・ヌニェスや30歳を超えたモハメド・サラーやロベルト・フィルミーノらに頼らざるを得ず、ローテーションには頭を悩ませる。
それでも、徐々に本来持っている力を見せ始めており、エジプシャン・キングが得点ペースを取り戻し、イブラヒマ・コナテの復帰で守備陣も強固になり始めている。ファビーニョやトレント・アレクサンダー=アーノルドあたりが本調子を取り戻せれば、さらに白星を手に入れられるだろう。
そして、カタールW杯期間での中断はプラスに働くはず。負傷者が戻るだけでなく、他のメガクラブに比べて代表に招集されている選手が少なく、十分な休息を得ることでシーズン後半戦に備えつつも、新たなフォーメーションを浸透させることもできる。
先に名前を挙げたファビーニョやトレントは、代表での試合を通じて本調子を取り戻すキッカケを得られる可能性もある。
はたして、カタールワールドカップはリバプールの味方をするのか、はたまた怪我人をさらに増やす結果に終わるのか。いずれにしても、参加する選手には成功を期待しつつ、残った選手たちにはゆっくりと冬休みを過ごしてもらいたい…