インテルナシオナルからASローマに移籍し、セリアAで確固たる地位を築いたブラジル代表GKは6500万ポンド(約91億円)とも言われる移籍金でリバプールに加入。半年前に加わったオランダ代表DFフィルジル・ファンダイクとともに、それまで弱みだったディフェンスを強みに変えてみせた。
クラブレベルではチャンピオンズリーグやプレミアリーグ制覇を成し遂げ、カタールW杯ではブラジル代表として招集。レフ・ヤシン賞の初代受賞者となり、名実ともに世界的なゴールキーパーとなった同GKだが、リバプール移籍の際にはチェルシーからもオファーがあったようだ。
しかし、その前のシーズンにチャンピオンズリーグで対戦し、アウェイチームの一員として乗り込んだアンフィールドでプレーした経験が、チェルシーではなく、リバプールを選んだ決断に影響した、と赤裸々に語った。
「(ローマのGKとして臨んだ)あの試合は、アンフィールドで1日を過ごし、観客を近くに感じる経験ができた。それがリバプールを選んだ理由だ。」
「対戦相手としてアンフィールドでプレーするのはどんな感じかと聞かれれば、一言で言えば “恐ろしい” だね。アンフィールドは壮観なスタジアムで、観客が一緒にプレーするととても騒々しい。そしてあの試合では、彼らは燃えていた。」
「チェルシーからもアプローチされたけど、リバプールでプレーできるなんて、生きていてすごく励みになったよ。」
UOL Sport
ブラジル代表GKを逃したチェルシーは、GK史上最高額でケパ・アリサバラガを獲得。ところが、プレミアリーグのフィジカルや強度に耐えれずに、正守護神の座をセネガル代表GKエドゥアール・メンディに明け渡し、長らくの間ベンチに座ることに。
明暗がくっきりと別れた補強プランだったが、スタンフォード・ブリッジでプレーしているアリソンの姿を想像できないことからも、アンフィールドでのプレーは運命の巡り合わせにも感じてしまう。
カタールではブラジル代表をW杯制覇に導き、クラブだけではなく、国際大会でも最高のタイトルを自身のキャリアに付け加えることができるだろうか…?