ジョーダン・ヘンダーソンやチアゴ・アルカンタラら30代のミッドフィルダー陣からの若返りを狙うリバプールは、トップターゲットであるイングランド代表MFジュード・ベリンガムを始め、様々なミッドフィルダーへの関心が報じられている。
中でも、最近ホットな話題となっているのが、アルゼンチン代表MFエンソ・フェルナンデス。カタールW杯では決勝に駒を進めた同国代表で6試合に出場。そのうち、4試合はキックオフからピッチに立っており、36年ぶりとなるW杯制覇に燃えている。
この夏の移籍マーケットで、リーベル・プレート(アルゼンチン)からベンフィカ(ポルトガル)に加入した同ミッドフィルダーは、初めての海外生活でも実力をいかんなく発揮しており、チャンピオンズリーグでもスタメン出場を果たし、すでにチームの中心として中盤を支配。
事の発端は、ポルトガル紙『Record』。リバプールがベンフィカに獲得可能性について接触を図ったと報じると、スペインからは来夏の移籍に向けて、同選手と事前合意に至ったとのニュースが世界中を駆け巡った。
そして、別のポルトガル紙『O Jogo』がこれまでのストーリーを改めて肯定。リバプールとベンフィカとの交渉はすでに終わっており、他のクラブからのいかなるオファーにもマッチするとの約束を取り付けているとも。
アルゼンチン代表MFもアンフィールドでのプレーを夢に見ており、移籍金以外にハードルになりそうな要素はないようだ。
ただし、移籍金は1億2000万ユーロ(約156億円)とも言われており、来夏には多少値下がりするにしても、多額の資金を投入しなければならない。同時期に、ボルシア・ドルトムントに大金でのオファーを提示する予定であり、その真意は疑わしい。
ジュード・ベリンガム獲得に失敗した場合の保険として、前もって唾をつけている可能性もある。もしくは、去就がにわかに不透明になっているブラジル代表MFファビーニョを売却し、その金額を元リーベル・プレートMFに充てがうシナリオもあり得る。
これまでは選手を売却することで、移籍に費やす資金を調達していたリバプール。まさに健全経営なのだが、オイルマネーには敵わない。オーナーはクラブ売却プロセスも進めており、チームを去る最後のタイミングだからこそ、別の利益を投じる機会になるかもしれない。
リバプールはこの冬、そして来夏の移籍マーケットでどのミッドフィルダーを加えるのだろうか…あと半月で幕を開ける市場には否応なしに注目が集まる…