連日のように、ボルシア・ドルトムントに所属するイングランド代表MFジュード・ベリンガムを巡る移籍情報がメディアを賑わせている。中盤の世代交代に本腰を入れるリバプールは、レアル・マドリードやマンチェスター・シティら潤沢な資金を持つメガクラブと争奪戦を繰り広げる。
ただし、リバプールが抱える問題は世代交代だけでない。ナビ・ケイタやアレックス・オックスレイド=チェンバレンら中堅ミッドフィルダーらが契約満了に伴い退団が見込まれており、ジェームズ・ミルナーも契約延長するかはわからない。
カーティス・ジョーンズやハーヴェイ・エリオットら若手選手が台頭しているものの、圧倒的に枚数が足りないため、イングランド代表MF以外にも数々の選手への関心が報じられている中、カタールW杯で才能を示したニューヨーク生まれのミッドフィルダーの名前が浮上。
海外メディア『90min』によれば、リバプールとチェルシーの両クラブがアメリカ代表MFユヌス・ムサの代理人にコンタクトを行ったようで、来夏の移籍市場での獲得に関心を示している。
過去にはアーセナルの下部組織に所属していた弱冠20歳の若きミッドフィルダーは、アンダーカテゴリーではイングランド代表でプレーしていたものの、フル代表に関してはアメリカ代表を選択。初めての冬開催となったワールドカップでは、全試合でスタメン出場を果たした。
守備的ミッドフィルダーとして幅広いエリアをカバーし、自慢の身体能力も使い、ボールを刈り取る。走力やドリブルも兼ね備えており、自ら前線にボールを運ぶこともできる。ウィングでの起用される試合もあり、そのポテンシャルはいまだ未知数だ。
2019年から所属するバレンシアでは、20歳ながらもレギュラーに定着。今季もここまで11試合に出場しており、2アシストを決めている。昨シーズンは途中出場も多かったものの、ワールドカップの年に非凡な才能が芽吹きつつある。
今後10年間に渡り、アメリカ代表の中心になり得るミッドフィルダーは、アスリートタイプが少ないリバプールに新たなオプションを与えてくる。エリオットやジョーンズ、ファビオ・カルヴァーリョ、もしかするとジュード・ベリンガムを含めた若き才能との化学反応は計り知れない。
インサイドハーフであれ、アンカーとしても起用できる貴重な運動量に富んだアメリカ代表MFは、来夏の移籍市場でステップアップを果たすのか…そして、その移籍先がリバプールになる未来はやってくるのだろうか…?