この夏の移籍マーケットで、鳴り物入りでリバプールに加わったウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェス。加入当初こそ一発退場を食らうなどプレー以外が目立ったものの、徐々に周りとの連携やプレミアリーグにも慣れ始め、ゴールの数が増えつつある。
セネガル代表FWサディオ・マネのように、器用なプレーこそできないが、左ウイングに入ったときの前線への攻め上がりは迫力満点。マンチェスター・シティの快足DFカイル・ウォーカーをも超えるスピードは、リバプールにとって新たな武器となるだろう。
カタールW杯にもウルグアイ代表として招集。グループステージ突破を懸けたガーナ戦では2ゴールを奪い優勢に試合を進めるも、韓国代表が総得点数で上回り敗退が決定。最後のワールドカップになる見込みの元リバプールFWルイス・スアレスは大粒の涙を流した。
ウルグアイの未来を担うべきダルウィン・ヌニェスだったが、チャンスを決めきれずに今大会をノーゴールで去ることに。クラブレベルでは大量のゴールを奪う一方で、代表戦では通算16試合3ゴールと物足りなさが否めない。
かつてウルグアイ代表としてプレーし、現在はギリシャ代表を率いるグスタボ・ポジェ監督は結果が伴い後輩ストライカーに対して、リラックスさえできれば、今後何年にも渡って、ウルグアイの攻撃陣を引っ張る存在になり得ると、そのポテンシャルに太鼓判を押している。
「リバプールと契約したとき、私は(彼は世界的スターになるかという質問に)イエスと言った。」
「私は自分の言葉を変えるつもりはない。」
「しかし、いまリバプールに来て欲しかった。ひたすらにプレーしてくれ。君は強く、速い。彼がどれだけ速いか想像もつかないだろう。」
「ワールドカップで最も素早い選手の結果を見ても、彼はトップクラスだ。彼はどんな方法でもゴールを決めることができる。しかし、彼はリラックスし、自分らしくある必要がある。」
「そして、報道陣が望むような姿にならないように。彼はポルトガルでも、スペインのアルメリアでも傑出した選手だった。いまはトップチームでプレーしている。ボールも受けられる。リラックスしてプレーさえすれば、何年もウルグアイの “9番” を背負うことができるだろう。」
Stadium Astro
ディエゴ・フォルラン、ルイス・スアレス、エディンソン・カバーニと同時期に世界的なストライカー3人が台頭した時代は終焉を迎えた。元々激しくも強固なディフェンスを有するウルグアイだけに、得点の場面でリバプールFWにかかる期待は大きい。
昨シーズンはベンフィカで41試合で34ゴールと脅威的なペースで得点を重ねているだけに、代表でも実力さえ発揮できれば、もっとゴールシーンを増やせるはず。
新たな時代に突入する同国において、ダルウィン・ヌニェスがエースの地位を確立できるのだろうか…リバプールでのプレーにも注目しつつ、代表戦での活躍にも注意を向けたいところ…