カタールW杯で評価を最も高めた “ひとり” が、モロッコ代表MFソフィアン・アムラバト。堅守を誇ったモロッコの中盤を支配し、相手の攻撃を無効化。ピッチ全体を縦横無尽に駆け回り、ピンチの芽を摘み続け、4位フィニッシュに大きく貢献した。
ジョーダン・ヘンダーソンをはじめ、世代交代が必要なリバプール。今シーズンはブラジル代表MFファビーニョも低調なプレーぶりが続き、即戦力となり得るミッドフィルダーを昨年の夏から探し求めている。
ジュード・ベリンガム(ドルトムント)やモイセス・カイセド(ブライトン)らが獲得候補筆頭に挙げられる中、モロッコ代表MFへの関心も報じられる。中盤にエネルギーを注入できるタイプの26歳MFだが、現役時代にリバプールでプレー経験を持つMFドン・ハッチソンは、パニックバイを避けるべきと古巣にアドバイスを送った。
「彼らは(移籍市場で)慌てないようにしなければならない。」
「私はワールドカップで(ソフィアン・)アムラバトを見た。彼はモロッコのために素晴らしいワールドカップを経験したが、フィオレンティーナで18ヶ月間それほど良い成績を残していない。だから、ただパニックになってこれらの選手を見て、”あれが必要だ!” と考えてはいけない。正しい選手を獲得しなければいけないね。」
ESPN
ワールドカップでのパフォーマンスは見事の一言。どのクラブにとっても有効な補強になりそうだが、国際舞台だけを参考にできないのも事実。フィオレンティーナに在籍する同選手のイタリアでの活躍や他の代表戦でのプレーぶりも考慮に入れなければならない。
ワールドカップ開催期間中は盛んにリバプールからの関心が報じられていたものの、最近は落ち着き始めた。加えて、モロッコ代表MFは同国代表と同様に守備に強みを持つアトレティコ・マドリード移籍を希望しているとも言われ、アンフィールドでのプレーはますます可能性が低くなってきている。
能力のバランスを考えても、イングランド代表MFやエクアドル代表MFに比べると見劣り感が半端ない。また、選手のタイプ的にもガッツリ守って、カウンターで得点を取るチームの方が輝きを放つことができる。
しかし、まだ移籍は完了していない。2024年まで契約を残すフィオレンティーナMFは、この冬に新天地を求めるのか?もしくは、夏の移籍市場を待ち、さらなる選択肢を探るのだろうか…?