プレシーズンからトップチームに定着し、フレンドリーマッチなどでも好パフォーマンスを見せた18歳のリバプールMFステファン・バイチェティッチ。怪我人が相次いだこともあり、シーズン開幕後もトップチームに帯同し、チャンピオンズリーグやプレミアリーグなどに出場。
出場するたびに10代とは思えない落ち着いたプレーぶりを披露してきたが、直近2試合で一気に評価が高まっている。FAカップ3回戦の再戦となったウルブス戦でスタメン出場し、中盤のエネルギーをもたらすと、続くプレミアリーグ・チェルシー戦でも先発メンバーに名を連ねた。
本来のレギュラーであるブラジル代表MFファビーニョが調子を崩していることもあり、現時点ではアンカー・マンとしてファーストチョイスに。スペイン語を母語とするチアゴ・アルカンタラとの連携も抜群な若きミッドフィルダーは、試合に出ることが自信に繋がっていると語った。
「彼らはトップ中のトッププレーヤーだ。彼らの良さは知っている。」
「彼らからは多くを学べる。このチームでチャンスをもらったと思えば、大きな自信になるし、すごいことだよ。」
「最初のうちは難しい時期もあった。センターバックだとピッチ全体を見渡せるけど、ミッドフィルダーだと後ろに人がいる。」
「最初こそ大変だったけど、アカデミーのコーチがよく教えてくれた。改善しようとしたし、今も改善中だ。」
「彼ら(ジョルジーニョとメイソン・マウント)はワールドクラスの選手で、彼らと対戦するのはとてもタフだ。でも、誰が前にいても構わないし、公平に見ても同じことをやっている。僕はただ走って、タックルして、チャレンジに勝つだけでいいんだ。そうやって、チームを助けるんだ。」
Liverpool ECHO
18歳であり、まだ線の細さは否めない。それでも、チアゴ・アルカンタラ以外で中盤で輝く選手が見当たらない今シーズンのリバプールにおいて、加えて将来に向けても大きな希望になっている。一方で、まだ経験値が少なく、毎週のように先発で試合に出るには慎重にならざるを得ない。
とはいえ、若手育成に定評のあるユルゲン・クロップ監督のもとで、さらなる成長が期待できるだけの高いポテンシャルを持っており、ブライトン戦で何もできずに完敗した雰囲気を蘇らせた立役者のひとりでもあり、まずはチームが上昇気流に乗るまでは、ブラジル代表MFよりも優先されるべきかもしれない。
はたして、世界的な先輩たちから学び、世界でも最高峰リーグで経験を積み…かつてのトレント・アレクサンダー=アーノルドのように、若くして多くのタイトルを勝ち取る原動力になれるだろうか…?