怪我人が相次ぐ中で様々な選手を起用せざるを得ない状態もあり、リバプールは苦戦を強いられている。他にも特徴とも言えるゲーゲンプレスが鳴りを潜め、30歳前後の選手たちに衰えなのか、精神的な落ち込みなのか、原因はわからないが最高のパフォーマンスを披露できていない。
最近では不調に喘ぐブラジル代表MFファビーニョに代わり、18歳MFステファン・バイチェティッチがチームを引っ張るようなプレーぶりを見せているが、チーム全体的に活気がない。ブライトン戦やウルブス戦での敗戦はまさに低調さを表している。
そんな中でも、シーズンを通して安定したパフォーマンスを披露しているのが、元スペイン代表MFチアゴ・アルカンタラ。パス出しやボール保持以外にも、クロップ監督のもとでプレスや強度が増し、前線での潰しにも貢献している。
ただし、元リバプールMFディートマー・ハマンは違った見解を持っている。ゴールやアシストを奪えないミッドフィルダーを起用するよりも、将来への投資としてハーヴェイ・エリオットら若手選手を積極的にプレーさせるべきと、持論を主張した。
「チアゴ・アルカンタラは、余裕があって初めて成立する選手だ。そして、もしチームがポゼッションで優位に立っていないのなら、彼を抱えることはできないと思う。」
「彼はボールを奪えない選手で、ゴールをアシストできない選手で、ゴールを決められない選手だ。」
「 “彼は実際に何をしているのか…?” というのが、私の批判の中心。彼はプレーを見るだけでも素晴らしく、能力の高さが分かりやすいが、昨シーズンのプレミアリーグでは3、4アシスト、1ゴールだった。彼は守備的なミッドフィルダーではないし、タックルの仕方も知らないし、ボールを奪うこともない。」
「ハーヴェイ・エリオットという才能ある選手がいるのだから、彼が成長できるようなチャンスを与えなければならない。ファビオ・カルバーリョはほとんど出番がないしね。」
「ファビーニョはチームの中心的存在だったが、調子が悪い。ジョーダン・ヘンダーソンは出場したりしなかったり、ジェームズ・ミルナーはキャリアの終わりに近づきつつあり、カーティス・ジョーンズは本当に進歩していない。」
「この中で、来季も誰にクラブに居て欲しいかと聞かれたら、若い選手を残すと答えるだろう。なぜなら、彼らには向上や成長のためのチャンスを与えなければならないからね。」
「中盤に目を向けると、トップ4のチームに何人入ることができるだろうか?」
「アーセナル、ニューカッスル、マンチェスター・ユナイテッドでさえ、この中の何人が彼らのチームに入れるだろうか?あまり多くはないだろう。」
Liverpool Echo
個人的にも元ドイツ代表MFの見解には同意できないが、チーム状況が一向に改善しない中で、20歳くらいの若手にチャンスを与えるのは面白い選択肢になるだろう。
はたして、ユルゲン・クロップ監督含め、リバプールはここから勝ち点を稼ぐことができるのか…?