モハメド・サラーやフィルジル・ファンダイクらの補強に携わり、ユルゲン・クロップ監督の黄金時代を支えたマイケル・エドワーズ元SD(スポーティング・ディレクター)の後任として、今シーズンが始まるときに同ポストに着任したジュリアン・ウォード。
引き継ぎ時代からコロンビア代表FWルイス・ディアスの獲得を任され、昨夏にはクラブ史上最高額でのウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェス獲得を先導した。この冬にもオランダ代表FWコーディ・ガクポを補強し、その交渉力と迅速な実行力で選手獲得や売却における責任を引き受けている。
しかし、数ヶ月前に衝撃的なニュースが世界中を駆け巡った。就任したばかりのジュリアン・ウォードSDが、今シーズン限りでの退団が決定。後任はまだ決まっておらず、スポーティング・ディレクター着任からわずか1年での決断は周囲をも驚かせた。
経営面からリバプールの黄金期を見守ってきたフェンウェイ・スポーツ・グループがクラブ売却を発表し、現場の指揮系統や組織が変更になったことが主な原因と言われているが、それでもまさかの決断であったことは間違いない。
今後の仕事に関しては、まずはサッカー界から離れて、休息を取る見込みだが、すでに同氏を巡る競争は始まっている。オランダ紙『De Telegraaf』によれば、同国の強豪クラブであるアヤックスが、ジュリアン・ウォードSDを次なるテクニカル・ディレクターの最有力候補に据えているそうだ。
同僚女性に対しての不適切な言動からチームを去ったマルク・オーフェルマルス元TD以降、フルタイムでのテクニカル・ディレクターがいないアヤックスは、ウォードSDのリバプールでの仕事を高く評価しており、空いている同ポジションを任せたい意向だ。
ところが、リバプールとジュリアン・ウォードとの間には退任から12ヶ月間は別のクラブに加われない取り決めが設けられているとも言われており、それが事実だとすれば、アヤックスに加入できるのは早くとも2024年の夏となる。
マイケル・エドワーズ元SDの去就も依然として決まっておらず、次のクラブには否応なしに注目が集まる。加えて、リバプールでスポーティング・ディレクターのポストを埋めるのが誰になるかにも注目したい…