現役時代はキャプテンとしてリバプールを引っ張り、チャンピオンズリーグ制覇に導いた元イングランド代表MFスティーブン・ジェラード。引退後はリバプールのアカデミーで指導経験を積み、レンジャーズでは監督として無敗優勝を達成。
スコットランドでの実績が認められ、リバプール次期監督の期待が高まる中、アストン・ヴィラの指揮官に就任。プレミアリーグ初挑戦となった同監督は、就任直後こそチームを上向かせたが、アシスタントコーチの退任に伴い、戦術的な稚拙さを露呈。成績が上がらないまま、同クラブの指揮官として座を後にした。
以降はフリーの状態が続き、解説者などの仕事をこなす中、サウサンプトンやポーランド代表などとの関連が噂されてきた。いずれにも具体的な進展がないままだが、スコットランド紙『Scottish Daily Express Sport』によれば、フランスからも関心が届いているようだ。
リーグ・アンで絶対的な王者に君臨し、豊富な資金力で毎年のように大型補強を繰り返すパリ・サンジェルマンが、元リバプールMFを次期監督候補のひとりにピックアップしており、金満クラブを率いる可能性が報じられた。
今シーズンからPSGの指揮官に就任したクリストフ・ガルティエ監督は、エゴの塊の選手たちをリードし、国内リーグでは首位をひた走る。しかし、PSGの目標はチャンピオンズリーグ優勝であり、国内でいくら成績を残しても評価されない。
肝心のチャンピオンズリーグでは、ラウンド16でバイエルン・ミュンヘンと対戦しているが、ファーストレグをホームで敗戦を喫しており、ドイツでのアウェイ戦で勝たなければならない。もしも、そこで敗戦してしまった場合には、ガルティエ監督の首が飛ぶ確率も低くない。
ジェラードがPSGを率いる姿は想像できずに、指揮官としてプレミアリーグはおろか、チャンピオンズリーグでの実績がない監督に対して、実際に就任を打診するとは考えにくい。
あくまで噂であり、名前が記載されていたとしても候補のひとりでしかないはず。元アストン・ヴィラ監督のキャリアを考えてもフランス王者は好ましいとは言い切れず、まずはプレミアリーグの下位クラブでの実績を積みたいところだ…