2018年にモナコからリバプールに加わったブラジル代表MFファビーニョは、アンカー・マンとして攻守両面でチームに貢献。試合を読んだポジショニングのうまさやボールを刈り取る力は飛び抜けており、世界でもトップレベルでの守備的ミッドフィルダーの仲間入りを果たした。
センターバックに負傷が相次いだシーズンには最終ラインでも高いレベルのプレーを披露した仕事人だが、今シーズンはパフォーマンスが低下している。相手選手への寄せが遅く、読みも緩慢。ボール奪えずにファールになるシーン、簡単に振り切られるシーンも目立ち、全体的に動きが悪い。
最近ではステファン・バイチェティッチにポジションを奪われており、このままコンディションが戻らなければ、来シーズンはさらに難しい立場になり得る。
そんな状況だからこそ、ブラジル代表MFにはリバプール退団の噂が出始めており、中盤の刷新を図るリバプールにおいて、若い選手獲得に向けた資金を上乗せするためにも、売却もあり得ない話ではない。
スペイン紙『Fichajes』によれば、リバプールは同ミッドフィルダーの売却にもまんざらではなく、移籍先として、モナコに加入する前に在籍していたこともあるレアル・マドリードが候補になるだろうと報じている。
ジェームズ・ミルナーやナビ・ケイタらがフリートランスファーで退団する可能性があり、ミッドフィルダーの枚数が少なくなってしまうだけに、ファビーニョも放出するとなると、さらに支出は増え、新たなミッドフィルダーを4名近く迎え入れなければならなくなる。
2026年まで契約を結ぶ同選手はチーム内でもある程度まとまった金額で売却できる選手でもあり、先述した通り、ミッドフィルダー陣の世代交代を加速させるためには思い切った決断が必要になるかもしれない。
ただし、レアル・マドリードが関心を示すとは考えにくい。オーレリアン・チュアメニやエドゥアルド・カマヴィンガら若きフランス代表MF陣が成長しており、昨夏にはブラジル代表MFカゼミロを放出しており、来年には30歳になる選手に舞い戻る可能性が低い。
第一優先はファビーニョが最高のコンディションに戻ること。来シーズンも同じようなパフォーマンスが続くようであれば、来年1月の移籍マーケットで売却するのも一手だろう…