マンチェスター・ユナイテッドをアンフィールドに迎えた一戦は、驚きの結末を迎えた。コーディ・ガクポのゴールで辛くも先制したリバプールだが、ハーフタイムを挟み、攻撃陣が大爆発。先発したガクポ、ダルウィン・ヌニェス、モハメド・サラーが全員2ゴールを奪い、途中出場のロベルト・フィルミーノにもゴールが生まれ、”7対0” で圧勝してみせた。
歓喜に包まれたホームスタジアムだが、さらに喜ばしい記録が達成されていた。エジプト代表FWモハメド・サラーがリバプールにおけるプレミアリーグ最多得点記録を更新し、同リーグで129得点に到達した。
128ゴールで記録を塗り替えられた格好となった元リバプールFWロビー・ファウラーは、エジプシャン・キングに対して祝福の気持ちしかなく、称賛されるべき存在と主張。彼のさらなる活躍次第では、チームがふたたび栄冠を手にできる可能性が増えるだろうと口にした。
「みんなからどう感じたか聞かれたけど、モハメド・サラーを祝福したのは本当だよ。それは、外交的な意味ではない。私は素晴らしい活躍をしたが、今やそれはモハメド・サラーのものだ。」
「彼がもっと得点すればするほど、チームとして自分たちの目指すところに到達するチャンスが増える。先々週、彼はスティーブン・ジェラードが持っていたクラブでの欧州最多得点記録を奪い、今度は僕のプレミアリーグ最多得点記録を手に入れた。」
「彼の功績は大きい。彼はすでにクラブのレジェンドであり、今やっていることは彼の遺産をより強固なものにするものだ。おめでとう。このクラブでセンセーショナルな活躍をしたのだから、賞賛されて当然だね。」
The Athletic
ASローマからアンフィールドに降り立ったエジプト代表ストライカーは、チェルシーで出番に恵まれなかった過去もあり、プレミアリーグでの活躍に懐疑的な意見にも晒されたが、加入1年目から自慢の得点力が爆発し、翌シーズン以降も数々のゴールでチームを救ってきた。
チャンピオンズリーグではレアル・マドリード相手に悔しい思いが残っており、昨シーズンにはアフリカネイションズカップ決勝でセネガル代表に敗れ、さらにカタールW杯出場権を懸けた試合でも同じくセネガル代表の前に力尽き、4冠を目指すチームにおいて気持ちの整理が難しい状況に追い込まれた。
それでも、トッテナム・ホットスパーの韓国代表FWソン・フンミンとともに23ゴールを奪い、2018-19シーズン以来の得点王に輝いた。今シーズンの序盤は身体が重そうだったが、中断期間を経てコンディションを整え、完全なるトップフォームを取り戻した。
強いて言えば、枠を外すシーンが増えており、そこの精度は気になるが、こぼれ球などへの反応はピカイチ。マンチェスター・ユナイテッド戦でも予測できないボールの軌道に瞬時に反応し、2ゴールで記録を更新した。
昨夏には契約更新を締結しており、今後もしばらくはリバプールを歓喜の渦に巻き込む活躍を見せてくれるはずだ…