リバプールは中盤の世代交代に向けて、慌ただしい夏を過ごすことが予想される中、守備陣が脆くなっており、センターバック獲得も必要になりそうだ。ジョエル・マティプが不安定さを露呈し、ジョー・ゴメスの成長が止まり、イブラヒマ・コナテも怪我がちで、フィルジル・ファンダイクも全盛期を越えてしまった。
幼い頃からのリバプール・ファンであるクロアチア代表DFヨシュコ・グヴァルディオルが理想的ではあるが、競合が多く、中盤を補強した上で資金を回せる確率は限りなく少ない。過度な移籍金がかからずに、チーム力をアップさせてくれるディフェンダーを迎えるという困難なタスクを背負っている。
伊『ガゼッタ・デロ・スポルト』によれば、リバプールはインテル・ミラノに所属するイタリア代表DFアレッサンドロ・バストーニに関心を寄せているようだ。なお、同僚MFニコロ・バレッラにもアンフィールド移籍が噂されている。
2017年、インテルに完全移籍した同センターバックは、古巣のアタランタやパルマでのレンタル期間を経て、2019-20シーズンからレギュラーに定着。同クラブではすでに144試合に出場を果たしており、イタリア代表でも17試合でピッチに立っている。
1.90mと高身長に加えて、対人守備も強い。現代的なセンターバックに求められる足元の技術も備わっており、相手フォワードに寄せられても落ち着いてプレー可能だ。そして、利き足が左足で、左のセンターバックを務められるのは大きな魅力のひとつ。
今シーズンもインテルでスタメンに名を連ねる23歳ディフェンダーは、世界的なセンターバックになるだけのポテンシャルを兼ね備えるが、イタリアでの経験しかなく、決して足が速い選手ではないため、プレミアリーグの速さに適応できるか不安が残る。
さらに、オフサイドラインが極端に高いリバプールにおいて、背後に広がる広大なスペースをカバーしなければならず、ベストな選択かと言われると首を縦に振りづらい部分もある。
ただし、クラブとの契約は2024年までとなっており、今年の夏までに契約更新しなければ安い移籍金での獲得が可能となる。
アンフィールドでは出場機会が保証されているわけではないが、はたしてイタリア代表センターバックはプレミアリーグ初挑戦という決断を下すのだろうか…?