モナコからリバプールに移籍してきたブラジル代表MFファビーニョは、中盤の底でまさに仕事人として、相手の攻撃の芽を何度も摘み取ってきた。試合の展開を読む力に長け、長い手足でボールを絡め取り、チャンピオンズリーグやプレミアリーグ制覇にも貢献。
ところが、今シーズンは不調が続く。身体のキレが悪く、ポジショニングも芳しくない。2023年に入ってからは、18歳MFステファン・バイチェティッチにスタメンを奪われる試合も少なくなく、今夏の移籍市場での売却の噂も報じられるほど。
現役時代はリバプールやレアル・マドリードで活躍したMFスティーブ・マクマナマンはファビーニョ売却には否定的で、ナビ・ケイタやアレックス・オックスレイド=チェンバレンらが退団する中で、放出することに意味があるとは思えないと主張している。
「ファビーニョを売る意味がわからないのは、1億ポンド(約140億円)を手に入れられるとは思えないからだ。2、3人の中盤の選手がいなくなるのであれば、彼を放出する意味があるとは思えない。」
「ファビーニョがどこかに行きたがっているのかどうかはわからないし、それはまた別のシナリオだけど、リバプールが積極的に彼を売ろうとするとは思わないよ。」
「特にリバプールが抱えている怪我の問題を考えると、彼がいないよりはいたほうがいい。リバプールが積極的に彼を売ろうとすることはないだろう。」
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ジェームズ・ミルナーも今シーズン限りでいなくなる可能性も残っており、新たに複数名ミッドフィルダーを迎え入れたとしても、一気に枚数が減ることは好ましくない。まして、プレミアリーグで実績十分なだけに、みすみすと放出するのは理想的とは言えない。
可能性が出てくるパターンとしては、高額な移籍金でのオファーが届いた場合、もしくは選手本人が強く退団を希望した場合のみ。前者の場合は、ジュード・ベリンガム獲得資金の穴埋めや他の選手の獲得に振り向け、後者の場合は昨年のサディオ・マネのように3000万ポンド(約42億円)前後で手を打つのが得策か。
いずれにしても、現時点ではブラジル代表MFの放出は確率が低く、パフォーマンスも戻り気味であることからも、放出はなさそうだ…