プレミアリーグ開幕から調子が上がり切らないリバプール。シーズン当初はミッドフィルダー陣に怪我人が続出し、その後もセンターバックやフォワードと次々に負傷者に見舞われ、スタメンを固定せざる得ない時期もあった。
そんなチーム状況において、強豪クラブ相手に力強いパフォーマンスを披露する一方で、国内リーグで中位以下のチームには不甲斐ないプレーぶりを見せることも多く、降格圏内に沈んでいたリーズやノッティンガム・フォレスト、ボーンマスなどに敗れるアップダウンの激しいシーズンを過ごしている。
10代で一躍トッププレーヤーに成長し、ワンダー・ボーイの愛称でも親しまれた元イングランド代表FWマイケル・オーウェンはリバプールが不振に苦しんでいる現状に言及し、一貫性のなさがその理由であると主張している。
「(今季のリバプールが不調な理由は)100万ドルに値する質問だ。ユルゲン・クロップもそう思っているに違いない。」
「今季リバプールが不調な理由はひとつではない。たくさんあるんだ。でも、一貫性のなさがそうさせている。もしリバプールがシーズン中ずっとゴミのようだったとしたら、 “よし、ここは変えなければならないことがたくさんある” と考えることができるだろう。」
「しかし、彼らはマンチェスター・ユナイテッドを7点差で破り、シーズン開幕時にはボーンマスを(9点差で)破り、マンチェスター・シティ相手に見事な試合で破った。彼らはシーズンを通して、自分たちがそのトップレベルにいることを示す兆候を示してきた。ただし、彼らはそれを単発でしかできない…それが問題。今のところ、一貫してそれができていない。」
「ほとんどの選手が復帰していて、怪我という言い訳ができなくなった。だから、サッカーは時に最も奇妙なゲームなんだ。試合を見ていると、ボーンマスが勝ち点に値しなかったとは言えない。」
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ジョルジニオ・ワイナルドゥムが去り、サディオ・マネが去り、戦力の入れ替えを余儀なくされたリバプールは、主力組が年齢を重ねた影響もあり、毎試合のようにベストメンバーを組めない。さらに、メンツを揃えたとしても、2試合連続でゲーゲンプレスが機能することも珍しく、成績の不安定さに繋がっている。
チェルシーが大金を費やしチームを作り替えようとしており、アーセナルが過去数シーズンの我慢が身を結び始めている。マンチェスター・ユナイテッドも復活の兆しを見せており、ブライトンやニューカッスルあたりも上位に食い込んでおり、過渡期とはいえ、リバプールも安心できない。
この夏には大金を投じる予定ではあるが、希望している選手を獲得できる確証はない。また、資金力で争うことは難しく、これまで通り、賢い補強でチームの刷新を図るという無理難題に取り組まなければならないが、クロップ監督含めて、難しいタスクを完遂することができるのか…?