怪我人が戻りつつある現在も、リバプールの苦悩は続いている。マンチェスター・ユナイテッドに大勝を収めたものの、レアル・マドリードにチャンピオンズリーグ敗退に追い込まれ、ボーンマスにも敗戦。マンチェスター・シティには実力差を晒され、引き分けに終わったチェルシー戦も得点力不足のホームチームに助けられた印象が強い。
ゲーゲンプレスが効果的に発動できておらず、簡単にプレスを回避され、ハイラインの最終ラインを突かれる。今シーズンにおいて、何度も見てきたシーンは今も改善することなく、クロップ監督をヨーロッパでも屈指の監督に押し上げた戦術が通用しなくなっているのかもしれない。
一方で、今夏の移籍市場では大幅なメンバー交代を目論むリバプールだが、チェルシー戦を観戦した元リバプールFWダニエル・スタリッジは試合後に『Sky Sports』とのインタビューに応じ、不調の原因に言及しつつも、夏に適切な補強を行えれば、来シーズンは復活するだろうと発言した。
「サッカー選手やチームとして、とても長い間、限界まで自分たちを追い込んできた人生だと思う。」
「彼らは過去何年にもわたって素晴らしい結果を残し、多くのトロフィーを獲得してきた。しかし今、彼らは少しブレている。多くの自信を失っていて、精神的な疲労も関係していると言えるかもしれない。」
「サディオ・マネという最高の選手の一人を失い、シーズン当初はもちろん、チームは異なるプレーをし始め、以前持っていたアイデンティティは必ずしも今と同じではない。」
「昔のリバプールのような素晴らしいプレーをするときもあれば、今日のようにチャンスを作れない試合では、長い間一緒にプレーしてきたチームとは思えないほどに見えるね。」
「今日(チェルシー戦)、彼らはまるで長い間一緒にプレーしていないかのように見えた。彼らを見ていて、 “同じチームには見えない” と思ったのは初めてだ。」
「精神的な疲労は、選手にとって今とても深刻な問題だ。毎シーズン、何度もタイトルに挑戦する重要な場面で、継続しなければならないときに、それが重くのしかかってくる。」
「物事がうまくいっていないときは、いつもと同じことをやり続けることもあるが、今は状況を変える必要がある。」
「もちろん、今の選手たちはファンやクラブが見慣れたレベルには達していないが、夏にみんなが期待するようなことをすれば、自分たちが望む場所に戻ることができると思う。」