前政権下、2015年夏にリバプール加入したブラジル代表FWロベルト・フィルミーノ。ユルゲン・クロップ監督にセンターフォワードにコンバートされると、モハメド・サラーやサディオ・マネと阿吽の呼吸でゴールを量産。両ウィンガーがここまで得点できたのは、真ん中で自由自在なパスを繰り出すフィルミーノあっての結果だろう。
世界中のリーグを見渡してもレアなプレースタイルを有する元ホッフェンハイムFWだが、30歳を超えた辺りからはゴール数が目減り。負傷でベンチ外になることも多く、ディオゴ・ジョッタやダルウィン・ヌニェスら新戦力にポジションを奪われた。
今季は得点数においては復活の兆しを見せているものの、来シーズンも控えフォワードの立場は変わらない。サッカー人生において、新たな景色を見るためにも、今季までとなった契約を更新せずに退団を決断。チームメイトやサポーターからも愛された選手が去ることに。
先日開催されたアーセナルとの大一番でも、途中出場から値千金の同点弾を決め、プレミアリーグで首位をひた走るチームから勝ち点 “1” をもぎ取った。この試合後にインタビューに応じた同選手は、退団については感情的になることを理由に言及を避けつつも、最後の最後まで戦い抜く決意を表明している。
「いろいろ言わないよ、そうしないと感情的になってしまうからね。」
「美しい歴史に、美しいレガシーを持つビッグクラブだしね。僕はとても幸せだし、ここで築き上げたものすべてを神様に感謝している。でも、僕にとっては初めての経験で、新しい状況なんだ。」
「この過程で神様が僕を守り、助けてくれるよう、僕は何度も祈ってきたんだ。懸命に働き、常にチームを助ける準備を怠らず、最後まで一丸となっている。チームメイトと一緒にここで良い成績を収めたいね。」
ESPN Brasil
アーセナル相手に後半は圧倒的な戦いぶりを見せたリバプールだが、今季の問題はその勢いを維持できないところ。マンチェスター・ユナイテッドに大勝したあとに、ボーンマスに黒星を喫するあたりは象徴的な流れ。
チャンピオンリーグ出場権を確保するためには4位以内で終えなければならないが、現実的には難しい立場に追い込まれているリバプールだが、脅威的な巻き返しで4位フィニッシュを達成できるだろうか…?