主力組が30歳を超え始め、毎試合のようにフルパワーを出せなくなっているリバプールの中盤。頼みの20代後半の選手たちは怪我が多く、試合でのパフォーマンス以前の問題。しかも、契約満了に伴う退団が濃厚で、20代で唯一トップレベルのプレーを見せ続けたブラジル代表MFファビーニョが今季急ブレーキで詰んだ。
その下の世代は、トップレベルでの経験に乏しい若手選手たち。ハーヴェイ・エリオットやステファン・バイチェティッチらが期待値を超えるパフォーマンスを披露しているものの、身体も成長過程にあり、スタメンを張り続けるにはもう少し時間が必要だ。
今夏の移籍市場では本格的にミッドフィルダー獲得に乗り出す同クラブは、最低でも2〜3枚の中盤選手をチームに迎え入れる予定。とはいえ、チェルシーのように湯水の如くお金を費やすことはできず、本命以外は賢い移籍金で獲得したいところ。
海外メディア『Football Insider』によれば、リバプールのスカウトチームの視線は南米に向けられており、ボカ・ジュニアーズでここまで85試合に出場しているアルゼンチンU-20代表MFアラン・バレラのプレーぶりを見守っているようだ。
ニューカッスルやバルセロナらも関心を寄せる21歳ミッドフィルダーは、南米の選手らしいテクニックに加えて、アルゼンチン人らしい強気の姿勢で中盤を支配。大舞台での経験値が多いとは言い切れないが、高いポテンシャルを感じさせる。
獲得に必要となる金額は1600万ポンド(約22.4億円)〜2000万ポンド(約28億円)と報じられており、他に噂に挙がっているミッドフィルダー陣に比べると、だいぶ安い金額で手に入れることが可能だ。
ただし、リバプールが求めているのは即戦力。理想的にはプレミアリーグやチャンピオンズリーグで実績のある若い選手たちであり、その基準からは外れてしまう。また、18歳ならまだしも今年7月には22歳になる同選手を将来への投資と判断するのは難しい。
現時点では、アルゼンチンU-20代表MFがアンフィールドでプレーする未来は見えないが、予想を裏切り、リバプールに加わることはあるのだろうか…?