昨夏にフラムからリバプールに移籍したポルトガルU-21代表MFファビオ・カルヴァーリョ。巧みなテクニックやパスセンスで前線で違いを生む存在として期待され、加入当初は途中出場から決勝点を奪うなど活躍。
ただし、フィジカルの強いプレミアリーグでは潰されて、ボールを奪われるシーンも多く、徐々に途中出場どころかベンチ外で過ごす試合も増えている。直近ではチャンピオンズリーグのレアル・マドリード戦に1分間だけピッチに立ったのみ。
フラム時代とはフォーメーションが異なり、前線でアレクサンダル・ミトロヴィッチのように身体を張ってボールを守り、前向きでボールを渡してくれる存在がリバプールにはいない。異なるプレースタイルで苦戦する若きミッドフィルダーだが、来シーズンは武者修行に出るかもしれない。
海外サッカー『Football Insider』によれば、リバプールは同選手のローン移籍に前向きであり、来季はプレー時間が担保できるクラブに送り出すことを計画している。
才能豊かな若手選手だけに、適切なクラブを選択できれば十分に化ける可能性がある。チャンピオンシップでは結果も残しており、プレミアリーグで攻撃的ミッドフィルダーを求めるクラブに移籍できれば、アンフィールドで時間を無駄にしなくて済む。
ユルゲン・クロップ監督のもとでは、左ウィンガーとして起用されることも多いが、最も得意なポジションは真ん中。現状のフォーメーションにはないポジションだけに、経験を積ませたとしても、リバプールがシステムを変更するか、カルヴァーリョがウイングやインサイドハーフに適応するか、解決策は引き続き模索しなければならない。
理想的には、元ブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョのようなプレーメーカーになれれば両者にとって御の字になりそうだが…