ジョーダン・ヘンダーソンやチアゴ・アルカンタラ、ファビーニョら現状のリバプールで主力を張る選手たちがこぞってアラサーになり、フルシーズンで全力を出し尽くすことが難しく、怪我もしやすくなっており、中盤の世代交代は喫緊の課題だ。
メガクラブが追っていた注目株のイングランド代表MFジュード・ベリンガム獲得レースから撤退したリバプールは、より安く手に入れられ、なおかつ即戦力でチームに適応できそうなミッドフィルダーを何名か補強しなければならない。
プレミアリーグに限らず、いろいろな選手がリバプールとの関係を報じられる中、オランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフもそのひとり。昨夏の移籍マーケットでも獲得が噂されたが、最終的にはバイエルン・ミュンヘンに移籍していた。
ところが、ドイツ王者では出場機会の確保に苦労している。ここまでブンデスリーガで17試合に出場しているものの、プレー時間はわずか323分。スタメン出場はたった1回に留まる同選手だが、その代理人が、今夏での移籍についてリバプールと話し合いの場を設けたと、ドイツ紙『Bild』が報じた。
今年5月には21歳になる元アヤックスMFは、バイエルンでのプレー時間の少なさもあり、カタールW杯のメンバーから漏れており、ふたたびオランダ代表のレギュラーを勝ち取るためにも、クラブレベルでの結果が欠かせない。
1.90cmと恵まれた体躯に加えて、確かなボールコントロールを兼ね備える同ミッドフィルダーは、攻守両面で顔を出せるダイナミックなプレースタイルを持つ。得点にも絡めるあたりは、ジュード・ベリンガムほどではないが、化ければ同等のレベルに成長できるほどのポテンシャルを感じさせる。
ただし、2027年まで契約を結ぶ同選手が1年だけでドイツでの成功を諦めるとも思えず、バイエルン側も才能豊かな若き逸材を簡単に手放すわけもない。トーマス・トゥヘル新監督に代わり、新たなポジション争いが巻き起こっており、状況次第ではプレー時間を得られる可能性もある。
アンフィールドでプレーすれば面白いオプションになり得るが、この夏に同選手の獲得にたどり着くのは困難なように思える。
現実的には、今夏でブライトン退団が予想されるアルゼンチン代表MFアレクシス・マック・アリスターや、冬にアーセナル移籍を志願していたエクアドルMFモイセス・カイセド。さらには、チェルシーで立場が危うくなっているイングランド代表コンビ、メイソン・マウントやコナー・ギャラガーあたりになるのだろうか…?