今シーズンは序盤戦から好不調の波に苦しんだリバプール。ボーンマスなど大量得点で白星を手にする試合がある一方で、降格圏内に沈むチーム相手に黒星を喫するなど、昨シーズンとは比べられないほどに低調なパフォーマンスに終始。
なんとか現状を打破しようと、ユルゲン・クロップ監督もフォーメーションを変更したりして対応。最近の試合では、イングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドを偽サイドバックとして起用し、ファビーニョとともに中盤の底から攻撃を組み立てている。
今季はあまりアシスト数が増えなかった同選手だが、新戦術では毎試合のようにアシストを重ねており、ここ4試合で5アシストを記録している。新ポジションで躍動し続ける24歳ディフェンダーに対して、現役時代にリバプールやチェルシーで活躍した元イングランド代表MFジョー・コールが、その能力を絶賛した。
「彼がやっているのは、選択肢を与えてくれることだ。彼は中盤に入り、過剰を作り出し、捕まえられないようにする。深いところに落ちて、ターンして、コーナーを曲がって、攻撃を開始し、ビルドアップしていく。フォワードを見てごらん。彼らが走るのは、自分を見つける能力を持っていると知っているからだ。彼は傑出していたよ。」
「トレントができないことを話すのはやめて、彼ができることを話す必要がある。素晴らしいサッカー選手で、リバプールやイングランドでレギュラーとしてプレーしなければならない。彼がボールを持ったとき、周りを見渡しているとき。フォワードとして、トレントがチームにいてほしいと思っているんだ。」
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シーズン前半戦は簡単に裏を抜けられたり、ゴール前での競り合いで弱さを見せ、これまで批判の的になっていたディフェンスにさらに非難が集まった。攻撃面でも本来の力が発揮できていなかったことも相まって、直近のイングランド代表の選考からも漏れた。
苦しい時期を乗り越えて、新たな役割を与えられて、効果的なパスを供給し続ける同ディフェンダーは、サッカー選手として新たな境地を見出した。
ふたたび軌道に乗ったトレント・アレクサンダー=アーノルドは、最後の巻き返しに貢献し、最低でもヨーロッパリーグ出場権をチームにもたらしてくれるはずだ…