2018年にリバプール移籍を果たしたブラジル代表GKアリソン・ベッカーは、シモン・ミニョレやロリス・カリウスらでは叶わなかった安定感をもたらし、オフサイドラインを高めに設定する最終ラインの後ろに広がった広大なスペースをカバーする現代的なゴールキーパーとして世界でもトップクラスのパフォーマンスを披露し続けている。
チャンピオンズリーグ制覇やプレミアリーグ優勝にも導いた同ゴールキーパーは、今シーズン不調なクラブにおいても安定したプレーぶりで、数々のピンチからチームを救い、上位争いに留まるための功労者と言って過言ではない。
元ASローマGKよりも半年早くリバプールに加わり、最終ラインを生まれ変わらせたオランダ代表DFフィルジル・ファンダイクは同GKの能力を称えつつも、素晴らしい人間性が最大の強みであると語った。
「最大の強みは、彼が人としてどうであるか、そしてグループにとってどれだけ重要であるかということだ。」
「ピッチ上での貢献、セーブ、リーダーシップなど、彼の資質は誰もが認めるところ。しかし、ピッチを離れても、彼の持っている能力は同じように重要なんだ。彼はグループの大きなリーダーであり、多くの選手が尊敬している人物だ。」
「彼は、数多くの選手、特にゴールキーパーの手本となる存在。彼が僕らのゴールキーパーであることをとてもうれしく思っているし、僕たちはとても成功している。もちろん、クリーンシート100回は彼にとって特別な瞬間であり、これからもっとたくさん達成できることを願っているよ。」
Goal
一時は絶望に思えたチャンピオンズリーグ出場権の確保もかすかに見え始め、ヨーロッパリーグ出場には優勢な位置に立っている。ファンダイクとアリソンは、プレミアリーグ終盤での強さを最後尾から引っ張っている。
残り試合も少なくなった中、残留争いを繰り広げ、死に物狂いでぶつかってくる相手との対戦を残しているものの、シーズン前半戦に比べて安定感が増しつつあるディフェンス陣がCL出場へと奇跡の巻き返しに導いてくれるかもしれない…