今シーズンの不調に苦しんだリバプールだが、最大の要因とも言われるのがミッドフィルダー陣のパフォーマンス低下。シーズン序盤には負傷者の多さに悩まされ、ファビーニョらのコンディションも戻らず、前線や中盤でのプレスからボールを奪えずに、逆に最終ラインの広大なスペースを簡単に突かれ続けた。
終盤にかけて、トレント・アレクサンダー=アーノルドを偽サイドバックとして起用することで、守備負担を減らし、中盤での人数を増やすことで調子が好転したが、それでも32歳のジョーダン・ヘンダーソンやチアゴ・アルカンタラ、29歳ファビーニョらに代わる選手を補強しなければならない。
チェルシーMFメイソン・マウントやバイエルンMFライアン・フラーフェンベルフらも候補に挙げられる中、プレミアリーグからの降格が決まったサウサンプトンからの補強を画策しているようだ。
英『The Times』によれば、昨夏にマンチェスター・シティから完全移籍で加入したベルギー代表MFロメオ・ラヴィアに対して、リバプールとチェルシーが動向をモニタリングしている。今夏の移籍市場では19歳MFを巡り、争奪戦が展開される可能性を示唆している。
サウサンプトンでは開幕からレギュラーに定着し、途中ハムストリングの負傷で離脱していたものの、33試合に出場。2023年3月にはベルギー代表に招集され、フル代表デビューを飾っている。
マンチェスター・シティは昨年に売却した際に、買い戻し条項を盛り込んでおり、4000万ポンド(約56億円)とも言われる移籍金で獲得可能。しかし、ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるチームはその条項を発動する計画はないようだ。
19歳の守備的ミッドフィルダーは、ファビーニョの後継者であり、若きMFステファン・バイチェティッチのライバルとして切磋琢磨させることができる。アンフィールドで現時点でスタメンを張れるかは疑問だが、中盤の枚数を確保しつつ、将来に向けた投資という意味合いでは良い選択になり得る。
はたして、若きベルギー代表MFは1年でイングランド南部に別れを告げ、リバプールもしくはチェルシーに加入することになるのだろうか…?