2015年の夏にリバプールU-18チームに加入したアイルランド代表GKクィービーン・ケレハーは、アカデミーで着実に実力を身に付け、2019年頃からはトップチームに帯同。過去2シーズンはスペイン人GKアドリアンから第2GKの立場を奪うと、カップ戦を中心に安定感抜群のセービングを披露してきた。
昨シーズンにはリーグカップ決勝の舞台でもゴールマウスを守り、最後の最後には自らPKを蹴って勝利を手繰り寄せた。今季はカップ戦から早々に敗退したことで、ほぼ出場機会なし。プレミアリーグ最終戦こそピッチに立ったが、シーズンを通して4試合しか出場していない。
24歳ゴールキーパーはブラジル代表GKアリソン・ベッカーの控えとして支えてきたわけだが、あるランド代表で絶対的な存在になるためにも、今後のキャリアを見据えても毎週試合に出たい気持ちがあっても不思議はなく、今夏の移籍市場で退団の噂が飛び交っている。
リバプールはチームにおいて重要な存在であり、売却には後ろ向きであるものの、金額次第では完全移籍に舵を切る可能性がある。海外メディア『The Athletic』によれば、所属クラブは移籍金として2500万ポンド(約35億円)を設定しており、それ以上の獲得オファーが届いた場合のみ売却を検討するようだ。
元フランス代表GKウーゴ・ロリスの後継者を探すトッテナム・ホットスパーや、ヨーロッパ大会に向けて戦力の強化を狙うブライトンらが関心を示しており、もしも彼らが本格的に獲得に乗り出す際には最低でも約35億円を準備しなければならない。
プレミアリーグでの出場経験が少ないゴールキーパーだけに高い印象も受ける一方で、カップ戦での経験は豊富で、24歳という若さも魅力的で、インフラが続くサッカー界においてはさほど異常な値段設定とも言い切れない。
はたして、リバプールの要求額を超える金額を提示するクラブは現れるのだろうか…?