ミッドフィルダー陣の世代交代が喫緊の課題となっているリバプールは、ブライトンMFアレクシス・マック・アリスターを筆頭に、プレミアリーグやヨーロッパで活躍する中盤の選手獲得に全力を注いでいる。
その一方で、最終ラインの強化も視野に入れており、ともに今年中に32歳を迎えるジョエル・マティプやフィルジル・ファンダイクの後継者問題にも着手したい。加えて、5番手DFナサニエル・フィリップスは退団濃厚と言われており、マティプにも放出の噂が見え隠れしている。
英『Daily Mail』によれば、リバプールはクリスタル・パレスDFマルク・グエイ獲得レースに参戦し、アーセナルやマンチェスター・ユナイテッド、トッテナム・ホットスパーらと争奪戦を繰り広げているようだ。
同紙はクリスタル・パレスはイングランド代表センターバックの放出の準備を進めている。高額な移籍金と引き換えに、過去2シーズンにおいて、ディフェンスラインを引っ張った同選手がセルハースト・パークを去る可能性が高まっている。
チェルシーのアカデミーで育った22歳センターバックは、スウォンジーへのローン移籍を経て、2021年の夏に現在のクラブに加入。初年度からスタメンの座を勝ち取ると、身長1.82mと決して高くはないが、強靭なフィジカルや確かな足元の技術などで80試合以上に出場してきた。
イングランド国内でも評価を高め続けており、2022年3月に同国代表デビューを飾る。しかし、代表では活躍するマンチェスター・ユナイテッドDFハリー・マグワイアの存在もあり、ここまで3試合と出場数は伸びていない。
フランス代表DFウィリアン・サリバのバックアップが必要なアーセナル、ハリー・マグワイアの後釜を確保したいマンチェスター・ユナイテッド、ディフェンス強化とホームグロウン選手の増加を狙うトッテナム…それぞれに事情を抱えており、プレミアリーグで実績十分のグエイに注目が集まっている。
ただし、所属クラブも簡単に手放すつもりはない。最低でも5000万ポンド(約70億円)もの移籍金を要求する見込みで、マンUにアーロン・ワン=ビサカを売却した金額を超え、クラブレコードとなる売却益を狙っている。
リバプールが最優先ではないセンターバックに対して、5000万ポンドもの大金を投じるとは思えず、より安価で獲得できるディフェンダーが現実的なターゲットになるはず。マティプの去就にもよるが、現時点ではアンフィールドにやってくる未来はないように思える。
はたして、マルク・グエイはクリスタル・パレスを離れ、上位クラブに移籍するのだろうか…?