最強フロントスリーが対戦相手のディフェンスを崩壊しまくった時代が終わり、昨夏にはセネガル代表FWサディオ・マネが去り、この夏にはロベルト・フィルミーノもチームを離れる。エジプト代表FWモハメド・サラーも全盛期は過ぎており、新たな時代に突入している。
2020年の夏にウルブスからポルトガル代表FWディオゴ・ジョッタを獲得して以来、あまり動きがなかったものの、リバプールは過去3度の移籍市場において、フォワードを連続して獲得した。
2022年の冬にはコロンビア代表FWルイス・ディアス、2022年の夏にはウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェス、そしてこの冬にはオランダ代表FWコーディ・ガクポをチームに迎え入れた。20歳MFハーヴェイ・エリオットもウイングでプレー可能で、世代交代は着実に前に進んでいる。
中盤強化が最優先のリバプールだが、フェデリコ・キエーザらアタッカーの名前がたびたび紙面を賑わせている。しかし、英『Liverpool Echo』イアン・ドイル記者はその事実を否定し、17歳FWベン・ドークの成長を促すためにも、この夏にフォワードを獲得することはないと綴った。
「1月に加入したコーディ・ガクポが、退団するロベルト・フィルミーノの代わりとなり、フォワードラインをさらに強化する理由はないと見ている。また、レッズは、来シーズンの国内カップ戦やヨーロッパリーグのグループステージで活躍が期待される、10代で評価を高める右ウイング、ベン・ドークの出番を阻みたくないと考えているようだ。」
昨シーズンが始まる前に、セルティック・ユースからリバプールに加わったスコットランドU-21代表FWベン・ドークは、今季プレミアリーグやカップ戦で出番を得ると、時折見せる果敢なドリブル突破でチャンスメイクするシーンもあり、大きなポテンシャルをアンフィールドで見せ付けた。
まだまだ経験不足やフィジカル不足は否めないが、そのあたりの成長を加速させるためにも、試合でプレーする必要がある。少しでもピッチでの経験を積ませるためにも、新たなフォワードは邪魔な存在になりかねない。
すでに十分なフォワード陣がおり、ヌニェスあたりが覚醒してくれれば、プレミアリーグでもトップクラスの得点を残せるだけの実力がある。そのひとりとして、スコットランドU-21代表FWも輝きを見せてくれるかもしれない…