2014-15シーズンでボルシア・ドルトムント指揮官の任を解かれていたユルゲン・クロップ監督は、2015年10月に休息を早める形でリバプール指揮官に就任。ブレンダン・ロジャーズ監督のもとで苦戦が続いたチームの立て直しを任された。
初年度でヨーロッパリーグ決勝に導くと、2018-19シーズンにはチャンピオンズリーグ（CL）決勝まで駒を進めた。いずれもトロフィー獲得に至らなかったが、2019-20シーズンにふたたびCL決勝まで進むと、念願のビッグイヤーを手に入れた。
その翌年には、待望のプレミアリーグ優勝を果たし、30年ぶりにイングランドの頂点にたどり着いた。その後もマンチェスター・シティと異次元の優勝争いを繰り広げる中、一昨シーズンにはリーグカップとFAカップの2冠を達成し、80年代以来となる黄金時代を築いた。
昨季こそ不調に終わったが、来季は巻き返しを図るためにもミッドフィルダー陣の大幅な入れ替えに取り組んでいる。数々の偉業を成し遂げてきたドイツ人指揮官だが、現在の契約が切れる2026年以降はアンフィールドを離れ、休息の時を過ごす予定であると、『The Athletic』ジェームズ・ピアース記者が伝えた。
「クロップ監督が2026年以降も残留する可能性については、私はその可能性は低いと思う。彼は現在の契約を最後に休養に入ると私は予想している。」
スティーブン・ジェラード監督がプレミアリーグ初挑戦に失敗し、現時点で有望な後継者がいない。元リバプールMFシャビ・アロンソ監督もバイエル・レバークーゼンで評価を高めているが、まだ物語は始まったばかりで、レアル・マドリードも同監督の成長を見守っている。
一方で、長期政権を築くと、アレックス・ファーガソン監督退任後にカオスに陥ったマンチェスター・ユナイテッドやアーセン・ベンゲル監督が辞めた後のアーセナルなど、あまり良い印象はなく、今回の契約を最後に有望な監督にバトンタッチするのが理想的だ。
はたして、リバプールの監督人事は2年後を見据えて、どのような動きを見せるのだろうか…？