ブラックバーンでのレンタル移籍を経て、大きく飛躍したイングランドU-21代表MFハーヴェイ・エリオットは、足首脱臼骨折という大怪我を乗り越え、2022-23シーズンには出場試合数を伸ばし、46回もの出番を得た。
約半分がスタメンで、その半分がベンチスタートとレギュラーになったわけではないが、中盤での献身的な働きや攻撃的なセンスを披露。負傷癖が抜けなかったナビ・ケイタやアレックス・オックスレイド=チェンバレンよりも序列が上になり、トップチームでの経験を積み増した。
選手本人も予想以上に試合に出場することができたと本音を明かしつつ、リバプール加入以来、初めて戦力としてフルシーズンを戦えた昨季を振り返った。
「どちらかといえば、今シーズンは予想以上にプレーできた。」
「みんなは僕が若いと言い続けるけど、僕はそう感じていないんだ。一歩引いて考えてみれば、今シーズンはリバプールで初めてのちゃんとしたシーズンだった。」
「出場時間の多さと経験を積めたことは素晴らしいことだし、この調子でいけるといいね。」
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守備時の強度の弱さなどもあり、シーズン後半戦はカーティス・ジョーンズがスタメンを張る試合が増え、逆にベンチに座る試合も増えた。元々ウィンガーなだけに、攻撃的なプレーには光るものを見せるが、プレスのタイミングやフィジカル面での強化は避けて通れない。
エリオットは来シーズンに向けても展望を語っており、将来の答えを見つけ出すのはクロップ監督ではなく、あくまで自分自身であることを強調。新たなミッドフィルダーも加わり、ポジション争いも激化する中、健全な競争を歓迎しているとも口にした。
「正直なところ、クロップ監督は(将来について)多くを語っていない。」
「答えを見つけるのは僕次第だ。僕は彼を信頼している。僕はまだ若いし、成長途中で、全試合でフル出場できるとは思っていないよ。」
「新しい選手(マック・アリスター)を獲得したし、これからもっと増えるだろう。彼らへのリスペクトを持ちながら、自分がより良いことを証明したい。それは健全な競争で、望んでいることだね。」
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ロベルト・フィルミーノが去り、両ウイングをこなせるオックスレイド=チェンバレンも去ったことで、もしかすると前線での起用が増えるかもしれない。
ゲーゲンプレスを担うにはまだ早い印象は拭えずに、トレント・アレクサンダー=アーノルドの中盤起用など含めて、ユルゲン・クロップ監督の采配には注目が集まる一方で、シーズン終了後まで戦い抜いた元フラムMFの成長にも期待したい…