昨冬のクリスティアーノ・ロナウド獲得に始まり、ヨーロッパの強豪クラブで猛威を振るっているサウジアラビア。この夏にも、レアル・マドリードから元フランス代表FWカリム・ベンゼマに加えて、チェルシーからはエンゴロ・カンテやカリドゥ・クリバリ、エドゥアール・メンディらが中東移籍を決断した。
まだトップリーグでも活躍できるはずのポルトガル代表MFルベン・ネヴェスやセルビア代表MFセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチら20代選手たちの移籍もちらほら出てきており、サウジ・プロフェッショナルリーグが盛り上がりを見せている。
昨シーズン限りでリバプールを去った元ブラジル代表FWロベルト・フィルミーノもサウジアラビアに新天地を求め、アル・アハリと契約を結んだ。そして、ジョーダン・ヘンダーソンだけでなく、ファビーニョにも触手が伸びそうだ。
海外メディア『The Athletic』によると、ウルブスやトッテナムで指揮を執ったヌーノ・エスピーリト・サント監督率いるアル・イテハドが、29歳MFファビーニョ移籍を狙っており、4000万ポンド(約56億円)とも言われる移籍金で正式なオファーを提示する準備を進めている。
カリム・ベンゼマやエンゴロ・カンテら元フランス代表コンビが加入した同クラブは、さらなる補強に向けて、2026年まで契約を結ぶブラジル代表MFに照準を絞っており、ミッドフィルダー陣の強化を目指している。
基本的にはいかなるオファーにも応じない姿勢を示すリバプールだが、サウサンプトンMFロメオ・ラビアを始め、複数のターゲットの動向をチェックしており、もしもの事態に備えた動きも同時に実施している。
今年中には30歳を迎える守備的ミッドフィルダーで、4000万ポンドを得られればメリットの大きい取引とも言える。しかし、インフレが進むサッカー界において、同額で補強できる選手は限られており、ヘンダーソンの移籍金を合わせても、トップクラスの選手を獲得することは難しい。
仮にもファビーニョもチームを離れる場合には、チェルシー移籍が近づくエクアドル代表MFモイセス・カイセドやレアル・マドリードでスタメンの座を追われているフランス代表MFオーレリアン・チュアメニと同レベルのミッドフィルダーを迎え入れたいところ。
急展開を迎えているリバプールの中盤を巡る移籍騒動は、どのような決着を迎えるのだろうか…?