この夏に積極的な補強を敢行するサウジアラビアのクラブ。昨シーズン途中にはポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが中東に移籍。その礎を築くと、シーズン終了後には、カリム・ベンゼマやエンゴロ・カンテらスター選手がサウジ入りを決意し、現在進行形で様々な選手にオファーを出している。
ほとんどの選手たちがヨーロッパで一時代を築き、30歳を過ぎ、全盛期を超えたプレーヤー。しかし、1名だけ例外が生まれた。昨季までウルヴァーハンプトン・ワンダラーズでキャプテンまで務めたポルトガル代表MFルベン・ネヴェスは、26歳にして中東クラブでのプレーを選択した。
バルセロナ移籍を希望していた同選手だが、話が一向に前進しなかったことが背景にある。ただし、スペインだけでなく、プレミアリーグのクラブ移籍も可能な立場で、まだ最高峰リーグで活躍できる選手だっただけに、決断は驚きをもって受け入れられた。
この決断に納得が行っていないのが、過去にリバプールやトッテナムで活躍した元イングランド代表FWピーター・クラウチ。サウジアラビアのリーグがまだ発展途上であることを理由に、同選手の選択に疑問を投げかけた。
「選手的には、なんとなく理解できる。ただ、個人的には全盛期の25歳の選手がサウジアラビアのクラブに入団することは理解できない。」
「どんなリーグでも、始まりから10年はかかるものだ。サウジアラビアの状況について唯一言えることは、彼らは真剣だということ。彼らはLIVゴルフの時もそうだった。」
「サッカーの場合もそうだろう。好むと好まざるとにかかわらず、それが起こっているように見える。(クリスティアーノ・)ロナウドや(カリム・)ベンゼマのような、すべてを達成した選手なら分かる。」
「晴れの舞台で最後の給料日、そして引退できる。彼らはゲーム内で望むことをすべて達成した。でも、25歳と26歳の少年たちには、優勝するチャンスがある。それは思い出と遺産だ。彼らはまだ高い給料をもらえるだろう?」
talkSPORT
元ウルブスMFには、リバプールからの関心を伝えられ、トップクラブ同士が争奪戦を繰り広げるかに思えた矢先、発表されたサウジアラビア移籍。
多くの人が目を疑ったニュースだった一方で、サウジアラビアの本気度を誰もが確信した。近い将来には、サウジアラビアをはじめ、中東でのプレーがトッププレーヤーの証になる時代はやってくるのだろうか..?