ミッドフィルダー陣の強化に取り組んでいるリバプールは、アルゼンチン代表MFとハンガリー代表MFを確保し、さらなる補強に視線を向けている。他方、若手選手の補強にも積極的。昨夏には、スコットランドU-21代表FWベン・ドークをチームに迎え、カップ戦などで才能の片鱗を見せ付けた。
そして、その矛先はドイツに向かっている。ドイツ紙『Bild』によれば、リバプールはマインツに所属するドイツU-21代表FWネルソン・ヴァイパーの動向を追っており、過去2年間に渡り、同選手の成長を見守ってきた。
現在18歳の長身フォワードは、1.92mの恵まれた体躯で空中線で強さを発揮。決定力やゴールへの嗅覚、オフ・ザ・ボールの動きなどストライカーとして必要な能力を高く評価されており、昨季はブンデスリーガ第8節でデビューすると、シーズンと通じて9試合に出場し、2得点を奪った。
トップリーグではまだ慣れていないところもあるが、ユースレベルでは決定率の高さをまざまざと見せ付け、12試合で12ゴールと爆発。ユルゲン・クロップ監督の古巣でもあるマインツで、年々成長を続けている。
リバプールはこの夏に元ブラジル代表FWロベルト・フィルミーノが契約満了に伴い退団。オランダ代表FWコーディ・ガクポが代わりにセンターフォワードを務めており、ポルトガル代表FWディオゴ・ジョッタやウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェスもプレー可能。
ただし、ジョッタについては身長が足りずに削られる場面もあり、ヌニェスは器用な選手ではないため、ボールを収めることに苦労し、周りを活かすプレーにも難儀している。ともに、理想的には左ウイングで起用したく、センターフォワードの将来を見据えたときに、ヴァイパーは面白い候補になるかもしれない。
しかし、リバプールに移籍したとしても、しばらくはアカデミーで力を磨くことになる。もしくは、マインツへのレンタルバックや他のクラブでのローン移籍になる確率が高い。マインツも若き才能を失うつもりはなく、選手にとってもドイツでの継続的な成長が望ましい。
この夏にアンフィールドに渡ることはなさそうだが、近い未来にプレミアリーグ挑戦ないしリバプールでのプレーが実現しても不思議ではない…