昨シーズンの前半戦こそスランプに苦しみ、自慢のボール奪取が空回り。タイミングのズレたプレッシングやタックルでカードをもらう場面や相手選手に簡単に突破されるシーンが目立ち、29歳にしてキャリアの下降線が叫ばれ、放出も噂された。
しかし、ステファン・バイチェティッチらの台頭によって、ふたたびトップパフォーマンスを取り戻すと、シーズン終盤にかけて怒涛の巻き返しの原動力となった。新シーズンもスタメンとして活躍が予想されていたが、サウジアラビアから4000万ポンド(約56億円)のオファーが届いた。
一時的に支払い方法で交渉が停滞していたが、選手側との交渉は順調に進んでいた。そして、クラブ間での移籍金について合意がなされ、ついにアル・イテハド加入が正式に発表された。2026年までの3年契約にサインした。
ASモナコから加わり、中盤の底でボールを狩り続け、数々のタイトルを獲得。世界でも最高峰の守備的ミッドフィルダーに成長したファビーニョは、自身のSNSで5年間を振り返りつつ、サポーターに対して感謝の気持ちを表明している。
「今日、私は我が家を離れる。このユニフォームを着て5年、常に最高の栄誉と幸せを感じてきた。リバプールでの初日から、僕はみんなに受け入れられた。このクラブの中で見たもの、そこにいる人々の関係は、僕を家族のように感じさせてくれた。」
「この5年間で、僕は選手として、男として成長し、夢を叶えた…あのユニフォームで、選手が夢見るあらゆるタイトルを獲得した。プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、FAカップ、カラバオカップ….リバプールのおかげで、僕は最高のレベルに達し、ワールドカップにも出場できた。」
「リバプールのおかげで、息子を抱いてスタジアムに入るという夢を叶えた。リバプールのおかげで、アンフィールドという世界最高の雰囲気のスタジアムでプレーできた。リバプールのおかげで、人生最大の試合、バルセロナ戦での逆転劇を経験できた。あの瞬間はいつまでも僕の記憶に残るだろう。」
「僕はサポーター、クラブを象徴する存在を愛している。クラブとファンの間にある愛すべき関係には、いつも感動させられてきた。そして、あの試合の後、ファンたちとともに “You’ll never walk alone” を歌ったことが、リバプールでのキャリアの中で最も決定的な瞬間だったと、恐れずに言うことができる。」
「僕は喜びに満ちた心でこれを言える: このクラブを愛している。レッズのみんな、一緒に経験したすべてのことに感謝します。決して一人では歩けない。#YNWA」