アレクシス・マック・アリスターとドミニク・ソボスライを立て続けに獲得したリバプールは、ミッドフィルダー陣の刷新に成功。このまま新シーズン突入と見られていたが、サウジアラビアの潤沢な資金には逆らえず、ジョーダン・ヘンダーソンとファビーニョが中東に新天地を求めた。
昨シーズン限りで退団した中盤の選手に加えて、2選手がチームを離れたことで、リバプールはふたたび移籍市場で本格的に動き出しており、守備的ミッドフィルダー獲得に躍起になっている。サウサンプトンMFロメオ・ラビアを筆頭に、様々な選手の動向を追っている。
海外メディア『The Athletic』によれば、未確認のクラブがエクアドル代表MFモイセス・カイセド獲得に向けて、ブライトンに8000万ポンド（112億円）を超えるオファーを提示した。大本命のチェルシーが最近オファーした金額を上回っており、同選手を巡る移籍騒動が新たな局面に突入した。
チェルシーはブライトンMF獲得に失敗した場合には、リバプールも関心を寄せるサウサンプトンMF獲得に乗り出す見通し。移籍金は半額近くになり、アメリカ人オーナーのもとで積極的な補強を繰り返すクラブにとっては、全く問題のない金額だ。
報道ではクラブの名前が明かされておらず、巨額オファーを提示したのが誰だか分からない。加えて、どのリーグやどの国からのオファーかも分からずに、推察が出回っている中、対象のクラブはリバプールであると、海外メディア『Football Insider』が報じた。
チェルシーがこれまでオファーした最高額は、7500万ポンド（約105億円）に、アドオンとして500万ポンド（約7億円）を追加した総額8000万ポンド。一方で、ブライトンはアーセナルに移籍したイングランド代表MFデクラン・ライスとほぼ同額となる1億ポンド（約140億円）を要求している。
今年の冬にも退団が近づいたエクアドル代表MFは、ブライトンからのステップアップに前向き。プレミアリーグでは通算45試合のみの出場ながらも、イングランドを代表するミッドフィルダーとして評価を高め、この夏の移籍が確実視されてきた。
リバプールはシーズン中から同選手に注目してきたが、法外な要求額に獲得を断念。予算的に8000万ポンドを超えた金額をひとりの選手に対して投資できるとは思えず、現時点では信憑性は低いと言わざるを得ない。
もしもモイセス・カイセドがアンフィールドでプレーすることになれば、最高の補強になること間違いなし。とはいえ、チェルシー移籍が現実路線。はたして、将来を嘱望される21歳ミッドフィルダーの未来はどのクラブにあるのだろうか…？