この夏の移籍市場で、ヨーロッパサッカー界を震撼させているサウジアラビアの資金力。カリム・ベンゼマやエンゴロ・カンテ、カリドゥ・クリバリ、サディオ・マネら30歳を超えた選手たちだけかと思いきや、ルベン・ネヴェスら20代中盤の選手たちも続々と移籍しており、サウジ・プロフェッショナルリーグが本格的に様変わりの時を迎えている。
リバプールからも契約満了となったロベルト・フィルミーノに加えて、ジョーダン・ヘンダーソンとファビーニョが中東の魅力に惹かれ、アンフィールドを離れることを決断した。他にも、チアゴ・アルカンタラやアリソン・ベッカーにも接触しているとも言われている。
昨夏に契約延長に応じたエジプト代表FWモハメド・サラーもそのひとりだが、同選手の代理人は移籍を真っ向から否定。しかし、ヌーノ・エスピーリト・サント監督率いるアル・イテハドは諦めておらず、31歳のストライカーへの関心をふたたび強めていると、海外メディア『The Athletic』デイビッド・オーンスタイン記者が報じた。
現時点では交渉が前進するかは分からないとも伝えており、サウジアラビアのオイルマネー次第では、ヘンダーソンやファビーニョのように主力選手を失う可能性もゼロではなさそうだ。
しかし、ユルゲン・クロップ監督がこのタイミングでエース売却に首を縦に振るわけもなく、あくまで杞憂に終わる可能性が高い。たとえ巨額のオファーに揺れ、選手側が移籍を志願したとしても、代役を獲得できる見込みは薄く、最低でも1年は我慢をさせることになるだろう。
ただし、何が起こるか分からないのが移籍市場。さらに、サウジアラビアとなればより一層未来が読みにくい。はたして、モハメド・サラーは9月を前に、中東のクラブに加入してしまうのか…?