昨シーズンが終了し、契約が切れたジェームズ・ミルナーやロベルト・フィルミーノらが去った。当初の予定通り、ミッドフィルダー陣の世代交代に乗り出したリバプールは、アレクシス・マック・アリスターとドミニク・ソボスライの獲得に成功していた。
しかし、全てが計画通りには進まなかった。この夏にヨーロッパ各国の主力級選手を獲得し続けるサウジアラビアの資金力には敵わず、ジョーダン・ヘンダーソンとファビーニョが新たなキャリアを歩むことになった。
リバプールだけが被害を受けているわけではないが、キャプテンとブラジル代表MFの退団は痛手で、その後の補強計画はどこかチグハグ感が隠せなかった。ユルゲン・クロップ監督は当時の様子を振り返り、契約内容など条件面で到底太刀打ちできるものではなかったと赤裸々な気持ちを口にした。
「私たちにとっては特別な状況だった。ボビー(・フィルミーノ)の契約が満了。もちろん、彼は行きたいところに行って好きなことができる。自分の意思で選択したのだから、まったく問題ない。」
「ヘンダーソンとファビーニョが私のオフィスに座ってそれについて話し、条件について詳しく知ったとき、私たちがそれに対してアクションを起こせる可能性は事実上ゼロだと理解した。」
「あのリーグの財政状況はまったく例外的なものだ。」
「ほとんど無制限と言っていい。クリスティアーノ・ロナウドと契約し、その対価を支払うことができる者は、間違いなくもう上限はない。」
「コメントするのはとても難しいし、どの方向であれ、口を滑らせることはできない。」
「我々のさまざまな認識が邪魔して、私たちは間違いなく文化の細部まで理解していないと思う。」
「外から見ている限り、何も起こらない。この話全体にポジティブな面があるとすれば、それはサウジアラビアがもっと世間の注目を浴びるようになるということだ。」
Sport1
30歳を過ぎた選手だけではなく、ルベン・ネヴェスやセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチら20代の選手たちもサウジアラビアに新天地を求めており、ビッグネームがサウジ・プロフェッショナルリーグに集まっている。
無尽蔵のオイルマネーを背景に、今後も飛躍的な発展が予想される同リーグは、この夏だけではなく、これからの移籍市場の主役になっていくことだろう…