昨季限りでリバプールを退団し、フリートランスファーとなっていた元ブラジル代表ロベルト・フィルミーノがサウジ・プロフェッショナルリーグに新天地を求めた。さらに、ジョーダン・ヘンダーソンとファビーニョは移籍金を伴う形で、サウジアラビア移籍を決断し、リバプールは後継者探しに苦戦を強いられた。
他にも、カリム・ベンゼマやネイマール、サディオ・マネら錚々たるメンツがサウジアラビアに渡り、20代中盤のルベン・ネヴェスやセルゲイ・ミリンコビッチ・サビッチらも大波に乗っかった。現時点で最もサプライズ移籍となったのが、セルタでプレーしていた21歳ガブリ・ベイガ。ヨーロッパでこれから名を上げる立場の選手すらも魅力を感じるリーグに急成長中だ。
サウジアラビアの資金力は再びリバプールに接近している。ファビーニョも所属するアル・イテハドが、エジプト代表FWモハメド・サラー獲得に全力を傾けており、総額1億6500万ドル(約214億円)を準備し、選手側の気持ちを揺さぶろうとしていると、米『CBS Sports』が報じた。
内訳は1億800万ドル(約140億円)の基本金に加えて、5400万ドル(約70億円)がパフォーマンス次第で支払われる形式のようだ。なお、サウジ・プロリーグのこれまでの最高額の移籍金は、アル・ヒラルがブラジル代表FWネイマール獲得に支払った9700万ドル(約126億円)。
もしもリバプールが売却を決意した場合には、サウジアラビア史上で最高額の移籍となるわけだが、この夏に移籍が実現するとは思えない。
ユルゲン・クロップ監督も一貫して元ローマFWは売却対象外と明言しており、ニューカッスル戦後のプレスカンファレンスでもメディアでの噂を一蹴している。クラブとしての姿勢も変わっておらず、後釜を確保できる時間が少なすぎることからも、巨額オファーにも気持ちが揺らぐことはない。
ただし、あくまで今夏の移籍マーケットでの話。来夏にも同じようなオファーが届けば、リバプールが首を縦に振る可能性は高い。エジプト代表FWで得た資金を用いて、得点もアシストもできるウィンガー獲得に乗り出すことだろう…