10代の頃からレギュラーとして、リバプールの右サイドバックに君臨する地元出身DFトレント・アレクサンダー=アーノルド。守備対応は批判されることも多いが、あらゆる蹴り方で繰り出される長短のパスや強烈な右足でのシュート、高精度のフリーキックなど攻撃性能はプレミアリーグでもトップクラス。
ただし、そのバックアップが安定しない。ポジション争いを展開していた元チャールトンDFジョー・ゴメスはセンターバックにコンバートされ、近年控えの右サイドバックとしてもプレーしていた元イングランド代表DFジェームズ・ミルナーがチームを退団した。
昨夏にはカルヴィン・ラムゼイを獲得したが、怪我でシーズンを棒に振ると、今季はプレストン・ノースエンドにレンタル移籍。ボルトンでの武者修行で成長したコナー・ブラッドリーが控えを務めると見られていたが、負傷で戦線離脱中。
左サイドバックのコスタス・ツィミカスのように安定したバックアップ要員が定まらない中、リバプールはAZアルクマールに所属している日本代表DF菅原由勢に関心を示していると、英『Anfield Watch』が報じた。
23歳サイドバックは、1年間のローン期間を経て、名古屋グランパスからAZアルクマールに正式加入。オランダでは通算163試合10ゴール22アシストを決めており、今シーズンもレギュラーとしてフル出場を果たしている。
豊富なスタミナで右サイドにおいて、上下運動を繰り返す。タイミング良く前線に上がると、正確なクロスやグランダーのパスでチャンスを演出。日本代表としても6試合に出場しており、2025年まで契約を結ぶクラブからのステップアップを検討しても良い時期が近づいている。
移籍金は2000万ユーロ(約26億円)と言われており、割安で獲得できるのも狙う理由だ。ラムゼイやブラッドリーら20歳前後の期待の若手サイドバックとともに成長し、トレント・アレクサンダー=アーノルドがいつでも休める体制を整えたいところ。
はたして、リバプールはクラブの副キャプテンのバックアップとして、日本代表ディフェンダー獲得に乗り出すのだろうか…?